詩人:ライカ | [投票][編集] |
今日も一日が終わる
「 気がする 」
そんな虚ろな気持ちで
24:00は過ぎてゆき
リセットされた気の時が
ゼロに戻され
また 肥えてゆく
嗚呼
今日もいくつか
毒を吐いた。
誰かの胃に
溜まって
ストレスの種となった気がする
そして 実際は 相手はそんなこと思い返しもせず
安らかな眠りにつこうとしている
そんな気もする
結局のところ
わたしの罪悪の想いと
小心の虫が
痛みを和らげる為
己を悪者にしたり
救いを作ったり
忙しくさせるのだ
夢についてギラギラと
語って
微々たる歩数をふやしていた自分は
今のわたしにとって
眩しい存在である
しかし なんとかだましだまし
日々やり過ごしている
わたしは
過去のわたしより
周りに愛されている気がする
それは只の気のせいだ という気もする
こんな パラドクスで
溢れかえる今日も
リアルが忍び寄り
曖昧なわたしを痛めつける日の準備期間に過ぎない
多分
これは気のせいじゃない
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白い 錆びのういた手すり越し
朝靄の街
夜霧の街
昼の活気に霞む街
霞んだ先にあるものは
山の端をなぞり駆ける
列車の こだまする様な
警笛
秋を乗せた枯れ葉色の風
少しずつ折り重なった
各々の居場所と
心に巣喰う
君へのアンビバレント
草刈り機が刈り倒した
花の残骸が
アスファルトに模様を描いて
気付かずに
気付きながらも
車が
人が踏みにじる
産まれては 壊し
死んでは 生産する
無尽ともいえる
行為を
アレグロに運ばれ
慌ただしく
進める
運命と
溜め息と
水を
喰らい
啜る。
ビルの影に孤独を隠し
排気ガスで呼吸する
怪物
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私は
何を騙している気でいるのかな
誰を演じている気でいるのかな
傷つけられたくないから傷つけるのかな
なんでわかっていてやってしまうかな
ごめんなさい
と
ありがとうが
難しいな
でも それができて
いつも人のことばかり気にする人には弱いな
神様
彼女には ツライ が多過ぎる
私も ツライ は怖いが
彼女が ツライ で胸をいっぱいにしている顔は
空き缶 無理やり 喉の奥に突っ込まれたみたい
重くて 固くて 苦しくて
息をするのが痛かった
喉が
舌が
白くなるほど渇いた
何度 飲み込んでも
唾もでてこない
私には 所詮
彼女の ツライ を全て引き受ける 度胸 も 気骨もありはしないが
無駄な言葉だとしても
少しでも増やして
楽しい
を 贈りたい
理詰めで溶かす
嘘でも幸せの公式を立てて 証明してやりたい
これ
ひとつの...
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窓の外の景色
重々しく広がった厚い雲に 押しつぶされそうで
息苦しくなって
鈍色の渇いた路面の上に滑り出た
秋の今日という日は
思いの外 哀しみ色に満ちていて
黄金色が豊潤の名の下にそよいでいた田圃は
無惨にも刈り取られ吊された か細い躰で溢れ
黄金色も褪せた死骸と
青臭い血の香りで満たされていた
道の脇に居並ぶ鉄塔は
何事も主張することなく
孤独に間隔をあけ
数km分決して歩み寄ることなく
きちりと並び
その短くも絶対の孤独に耐え
佇んでいた
くの字に腰を曲げた老婆は
重い重い荷物を抱え
果て無きように見える
果て有る道を歩んでゆく
我が荷物を見やり
いかに身軽かを思い知るけれど
交換することはできない
彼女は 増えすぎた荷物を手離すことはできない
懸命に歩くだけ
真直ぐな道を
ただ 歩くだけ
死灰の気配漂う今日は
ばら色に その頬を染めることなく
暮れてゆく
その隙間なく広がる曇天に
救いを見いだすことは
できなかった
ただの
一筋も
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お互いの陣地を
胸の高さまでの台で区切り
睨み合う
ワーカー
片や
茶羽ゴキブリとあだ名され
品のよい口調で
日々 同じセリフを繰り返す
こんな日常に飽きがきていて
時々 ティーンガールを摂取する
片や
自衛隊で鍛えた体力を持て余し
その姿勢で 語る
「曲がったことが嫌い」
目の前に山と詰まれた品々を
紙切れや円い金属に変える
数える
また 品の山をつくる
ねぇ 例えば
NHKで 深夜
中国の日常が軽やかな曲と共に映し出され
その中の彼らは
篭いっぱいにアヒルを詰めて 運んでいたりするさ
それでも 同じに
日が月が
頭の上を行ったり来たりしてるのね
働く
日々
働く
そして 戦ったり
飽きたり
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夢をください
愛をください
優しくしてください
渇きすぎていたから。
いろいろ求めて
出会った人達も
いろいろくれたけれど
かわりに何がほしいですか?
沢山の人に偽物のようなお返しをあげてきたけれど
あなたには なにを差し上げましょう?
一夜でも
気持ちを埋めて差し上げましょうか?
そうしたら
私
産まれた価値が
あるかしら?
一言
私の存在を肯定してくれたら
この慢性的な
渇きは
癒える?
既に
あなたが
水を
持っていないこと
知っているのだけれど。
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居場所を無くした僕らは
思い出に後ろ髪 ひかれながら
そろそろ旅にでなくちゃ と思った
あったかいあの場所は
いつの間にか
幻になってしまっていたから。
新しい代わりを
自分で見つけださないと、
それがないと
崩れ落ち
歩み出せなくなってしまいそうだったから。
自分を裏切ってでも
酷使してでも
立ち止まるわけにはいかなかった
プライドであり
強がりであり
なけなしの、
勇気だ
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私は比較的 言葉の足りない類いの人間で
君と視線を交わす機会が減ったり
誤解と呼ばれる行き違いがあった時にも
「根底ではわかりあっているのだから」
と
自らのスタイルを変えてまで 多く会話などしなかったのです
そんな時 不安とゆう名の種がこぼれ
次の日には芽をだし
長い長い蔦でお互いを がんじがらめにしていくのを
私の一言で
断ち切ることができたのに
自尊心で その刃にカバーをしてしまっていたのでした
蔦は皮膚を喰い破り
内臓に根ざし
心臓を栄養に
きっとあと数週間で
哀しみ色の綺麗なきれいな
花を咲かすのでしょう
私の刃は
もう錆び付いて
画用紙もまともに切れやしない
泣き暮らすのです
これからは。
思い出を糧に
生きていくのです
これからは。
そんなことを思いながらも
錆びたナイフをポケットから手放せない...。
嗚呼。
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イラついて
ミネラルウォーターのペットを蹴飛ばした
初秋の昼下がり
フローリングの上には
ジクジクと染み出す
純な液体と
己が心を体現するかのような
不格好に凹んだ
ペットボトル
あぁ 西日が差しこんで
水たまりが綺麗ね
キラキラ
木目の上を飾る
ペットボトルだけ
歪だけれど
フローリングに
反射した光は
正にアート
こんなイカれた
昼下がり
額にはじわりと汗
頬が 意外に鋭い光に焦がされ
ペットボトルの返り血のような
水しぶきも今に
乾くわね
人工水たまりを睨む
イカれ女
叫んでた
ああ ワタシをわかって
1mmと違わず
この嘲笑った瞬間泣き叫びたい気持ちを
何と呼ぶのか
言い当てて
この隙間は 人を詰め込み埋めるしか
考えつかなくて。
ぞわりと触る風が。
秋と理性を連れてきた
ああ、雑巾取りに立たなくちゃ。
...結局、正常なフリに戻るのね。
目の前の歪んだペットボトルより役立たずだわ。
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何をしてても
僕らは死んでく。
死ぬ に近づく。
息をしてても、
何か食べても、
セックスしても。
ねぇ、だから一秒一秒大切に生きようよ!!
...そんな下らない事
言わないよ。
日々は日々らしくあればいい。
日記を書くとしたら
どうやっても何も書きようがない日がないと。
ナマケモノには生きづらすぎるし。
どうせ、死ぬときゃ
目にも止まらぬはやさで死ぬのだし。