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ライカの部屋


[10] 冬がくるね
詩人:ライカ [投票][編集]

朝の 白い

カキリとした空気

白む 街

しとりとした窓

指でなぞる


らくがき

はーと

ハナ

懐かしい きみの
なまえ

その字が

なみだを流す前

手で 拭き消した


結露に 奪われた熱

鈍る 指先


冬が来るね


きいてきた暖房が

ほわりと 躰を包んでも

芯は 冷えきって

この窓からの街

少しも変わらぬのだから

あの冬のまま

あなたがここにいないわけないのに

せめて 霞む

この朝くらい

あの冬の幻を 見させて

2004/11/11 (Thu)

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