詩人:ライカ | [投票][得票][編集] |
明日もきっと
光りが一滴
零れ落ちて
世界に染み渡り
誰かのつくった
ルールで
数字が肥えてゆく
懐古主義者の嘆きなどは
最近はシュレッダーで裁断されるらしい
太陽は眩しすぎて
直視できないんだ
だから屋根付きの部屋でモップをかけている
ゴシゴシゴシ
ああ
駄目だよ
そのスピードじゃ
僕は
それに乗り込むと
機体を囲む逆風で息もできない
どうして
歩くスピードや
泳ぐスピードじゃ
満足できないんだい?
ねぇ
綺麗に
ばらいろに染まった時だけ
夕日は美しいんじゃないんだよ
君はきみなりのライクがあって
あなたはあなたなりの心に辞書を抱いている
前ならえをすると
辞書を床に置かなくちゃなんないから
時々腕を下ろして
辞書を引き直す
そして
しっかり
目に焼き付けることのできる
月 と
対話をしてから
目を閉じる
僕は
僕でいたいんだ