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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 投稿順表示 〜


[3354] 夜はまるで貴方のように
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


街は灯りをともして夜になればガラスの中で静かに揺れる
僕の家の灯りもともれば静かに僕の心にも夜がおとずれる

猫の姿をしたペラペラの夢が窓の隙間から忍び込んでくる

僕の心を盗む気障な怪盗は今宵も不適な笑みを残しながら
その笑顔の裏にたくさんの涙を隠しながらマントひるがえして気づかれないように拭う
僕の前じゃいつも笑顔で装いながら
無駄な心配させないようにとやさしいあなたはいつでも笑ってる

それでも僕の中にあるあなたのイメージは見えている姿よりずっとやさしくてずっと頼りなくて それでも愛のあるあたたかな人
まるで街にともる夜の灯火のような人

影もゆらゆら揺れる
今日もまた夕暮れ
やがて夕闇が空を包み昼間の明るさがうそみたいにほら雲が遠く流れてく
カラスも巣へと帰る
低い鳴き声 もらしながら
静かに僕も靴音立てながら歩きでいつものルートで家路をゆく

街に灯りがともれば夜が静かに街をやさしく包み込む
抱きしめるように夜が街を包み込む
夜はまるで貴方のように私を包み込む
半透明のスカーフで包み込まれたみたいに街は霧に覆われて
どこか淋しげだ
ふいに泣きたくなるね
何度この景色に泣かせられたかわからない

だけど 貴方と暮らすこの街は朝も昼も夜も変わらずにおなじやさしい顔で私たちを見守っている
悲しいときは励ますようにそっと月がそばにいてくれるし
夕暮れのせつないあの色は大丈夫だよといってくれてるような気がするんだ
僕の勝手な考えかもしれないけど
そういうことにしておいて
街はなんにも言わないがきっと口を利けたらそう言うだろう 僕にはわかる
だって長いあいだこの街に住んでるから

貴方のようにこの街は今夜も私にやさしいよ
貴方に嫉妬されるかな 街も貴方も大好きなんだって言ったら
うふふ
貴方は笑ってくれるかなぁ…夜

2008/12/21 (Sun)

[3355] ぬくもりは窓辺から
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窓っていろいろあるね
この窓からはなにが見えるかな
あたたかい家族の笑い声かい?
それとも一人泣き崩れる人の姿かな?
明るい景色だけじゃないさ
たまに命を投げ出した人の影も揺れている
そんなもの映す窓もまた悲しいんだよ

でも あたたかいぬくもりはその窓から心へとはこばれるんだ
いつもいつでもいつまでもその窓から心へとはこばれるんだよ

どんな窓からも
見える景色
千もの窓からも
億からの窓からも
窓のある数だけある景色とドラマ
殺風景な部屋
誰もいない廊下
古びた教室
今は使われてない倉庫
公園の公衆トイレ
いろんな場所に窓はある すべて開けるためにあるのさ、またかつては開けるためにあったものなのさ、かたく閉じられても忘れないで

何気ない景色をカメラで切り取ったらそれはひとつの窓だから のぞける
美しい景色
それこそが慕情
だからぬくもりは窓辺から吹き込むよ。

2008/12/21 (Sun)

[3356] 綿ぼこりの旅
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


綿ぼこりの旅は始まってすぐに終わることもある
部屋の主に掃除されちまえばゴミ箱の中さ
風に手伝ってもらわないと脱出不可能さ

でも綿ぼこりはたまに風に吹かれて街を空中闊歩 たまたま開いていた窓から外の世界へ旅に出かける、手ぶらで
ゆらゆら ふわふわ
風にのって楽しいな
ボク綿ぼこり
小さな小さな綿ぼこり
誰かの服について一休みしてただけなのにはたかれて地面に落ちる
悲しい運命をもつものさ

綿ぼこりは旅を続ける
それでも部屋中を
ふわふわ プカプカ
ホウキでたたかれても負けないで立ち上がって隅っこに逃げる
隙をうかがっては窓の外へ
お粗末な姿をしているけど頭は意外にいいのよ、部屋の主とは中がよろしくないけど

でもやっぱり外は疲れるから
この部屋が一番だなあ
夕暮れ チャイムが鳴ったなら
窓が閉められないうちにまた窓から忍び込んで押し入れの隙間に帰る
ボクとおなじ綿ぼこりの仲間のところへ
旅はどうだった?と聞かれて
ボクはこたえた
やっぱり家が一番だね
外は疲れるよ
みんなしてふわふわからだ浮かしながら思い思いに笑ったんだ

綿ぼこりの旅でした。

2008/12/21 (Sun)

[3357] 幸せの音
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胸が熱くなるほど
ボクは今 家に帰りたいよ むしょうに家に帰りたいよ
このままじゃせつなさで焼けしんじゃう

ただいまというお母さんの声が響く玄関
お母さんのサンダルの音 ボクを励ます
まるでその音は幸せが近づいてくる音さ
たとえば生きてる鼓動とか君の愛してるという声もすべて
ボクには ボクには
幸せの音だよ

でも風鈴みたいに綺麗な音でもなくて
規則的でもないから生活音なんだから
あんまり綺麗とは言えないけど 自分以外の命がボクを呼ぶ声は素晴らしい

君の声がボクを呼んでる
そして ボクもその声が聞こえるから返事を返すんだよ ただそれだけのことがボクをつよくする

幸せの音を互いに聞けて渡しあえる

ボクら生きてるんたね 生きてるんだね
どんなに弱くたって頼りなくたって素晴らしいじゃないか
いつか聞こえなくなる音は永遠には聞こえないから
素晴らしいじゃないんよ
素晴らしいのは生きてるってたしかな証を感じさせてくれたり教われたりするから素晴らしいんだ
命の終わりなど最後のときがくるまで考えなくていい
むしろ永遠だと思え

いろんな場所で今日も幸せのあの音が雑音に混ざって鳴っている
ボクにはたしかに聞こえる
ボクの中で鳴ってる音も
ボクを幸せにしてくれる声もすべて愛せたらその時こそ幸せになれる
ボクもそんな音
君がくれたような音人に聞かせられたら素晴らしい
聞かせられるように頑張り抜くよ

命をすり減らして
毎日みんな頑張っているよ
ただいまもおかえりも響くだけでは気持ちのないありがとうとおなじだから
どうかそこに気持ちを吹き込んでね
風船に空気を入れる感じで
難しく考えないで
ほらやさしくなるだけで誰でもそんな音発せられることができるから
ラララ…何気なく鳴り響かせたその声が誰かの支え ボクには君の声が光さ

2008/12/21 (Sun)

[3358] 素晴らしい光
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


絶え間ない光 降り注いでる 家中町中世界中地球の外側でも
目映いばかりに 降り注いでる 骨中筋肉中体中ボクのすべて

包む 包む 包む 愛!

それは素晴らしい!
それだけでボクは幸せだよ 年男よりも年末ジャンボ当たるよりも万馬券当たるよりも競艇当たるよりもパチンコで大当たり出るよりも
何より素晴らしい!


ボクは誰よりも幸せ者だ
君に愛される権限手に入れたから
この先も永遠に君に愛されるのはボクだけなんだから
なんてうれしいんだ
それもそのはずだ

素晴らしい光がボクをいつも照らしている

あまりにまぶしくて目をそらす日もあれど頑張って見続ける
それがボクの使命
使命感に燃える男は太陽のまぶしさなんか目じゃない光にたえる たえる たえる


素晴らしい光に慣れるため まともに見られるように光にたえる たえる たえる
ボクなんかじゃもったいない気がする光に。

2008/12/21 (Sun)

[3359] あっぷっぷのぷ
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悲しくても笑えたらそれはそれで素晴らしいと思う
だけどやっぱり悲しいのなら悲しいなりに涙を流す
そっちのほうがよっぽど素晴らしいし気持ちに正直だから
気持ちがいいだろう
気持ちが晴れるよね

だから 悲しいなら無理をせず泣きなさい
そうさ 嬉しいんだったら素直に笑うがいい

ヒッヒッヒ ゲラゲラゲラ
ニッヒニヒ カッカッカ
嬉しいときは笑うが勝ちよ、泣くのは負けだよ
悲しいときには泣くのが勝ちよ、笑うは負けだ

だから
あっぷっぷ ふざけるくらい嬉しいんだから笑うのが普通だ、死にたいくらい悲しいんだから泣くくらい許されなくちゃ人権侵害だ、何も変じゃねえよ
なるべく気持ちに素直になれる瞬間を人間ならば手に入れろ

悲しいにも嬉しいにもどちらにも当てはまらない
微妙なときにもとりあえず笑えるなら笑っとけ
泣くよりは疲れないよ
笑えば忘れるって
うそだと思うならためしに笑ってごらん

悲しい 嬉しい あっぷっぷ
泣きながら あっぷっぷ
笑いながら あっぷっぷ
わからない あっぷっぷ
怒りながら あっぷっぷ

いつも そんな顔で生きてる
コロコロ 表情変えながら
うまいもんだな 人間は
思わず笑いこみ上げてくる 涙がでるほど嬉しいような悲しいような言葉にならない

そんな気持ちにこそこの顔が適してる
涙と笑顔のあっぷっぷ
どちらにも対処できる
泣き笑いのあっぷっぷ
無理はしない程度にさあ ふざけちゃいましょう

たまには忘れることも大切さ
引きずってきたらさらに悲しくなるよ
怒られたって強気にいきなよ
涙は隠さなくていいからさ
笑顔はそのあとに輝くものだから

涙で笑顔隠さず
笑顔で涙隠さず
素直な気持ちをもってさあいきましょう
思い切り引かれるくらい笑って 泣いてやりましょう

あっぷっぷのぷ!

2008/12/21 (Sun)

[3360] おしえて
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ふつうの顔
ちょっと変わった顔
いろいろな表情をする人の顔
顔の上に表情が重なる
その時人は笑ったり泣いたり

ごくふつうだけどなんて素晴らしいんだろう
当たり前だけどなんで泣けちゃうのかな
ふつうでいられること
ふつうに感情縛られず思ったまま笑えたり泣けたりすること
なぜ幸せに思うんだろう

だれか、その答
ぬかりなく
隅々まで おしえて…
ボクなどではわかりそうにないから君の意見が聞きたいよ…

2008/12/21 (Sun)

[3361] 君の明日はボクのもの
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君はいつまでもボクの心の真ん中で輝き続けてる光のようなものさ
さり気ない言葉がとてもうれしくて思わず涙が男らしくなく流れてしまうよ

きっと涙を流す理由なんてあるはずないのに ボクはその場に泣き崩れた

幸せさ 幸せはたしかだけれど
幸せすぎて何かを見失ってる そんな気がするんだ

千の夜があるならば同じように千の朝がある
だからボクが千年生きるとしたら君だって千年生きてもらわなくちゃ困る
ありえないことだって誰が一体全体決めたんだよ
ボクが生きるっていったら生きるんだ
わかったな
君には幸せになってもらわなくちゃ困るから
誰より幸せにするぞ
いいな 不満があるならば遠慮なく言いなさい

それがボクの愛し方さ
不満がある毎日の苦しさはわかるから
どうか二人 ムリせずに暮らしていきましょう
気が遠くなるくらい長い長い人生だから

世界中でボクが君を愛す権利得たんだからそのぶん頑張らせて、サボるなんて許されない
またとないこの出逢いと君とのあいだに生まれた愛に乾杯
イヤなことからはすぐ逃げるくせに君には気持ち悪いくらいくっついてる

世の中で通用されないようなはずれたことだって罪にならない程度なら笑って抱きしめるよ

だから 君の明日は全部 ボクのものさ
ずっと前から 昔から決めていたんだ
そうさ 君の明日は全部 ボクがもらう
まるで絵本やマンガの中の泥棒みたいに盗み出すよ
君の笑顔とうれし涙もともに

夕暮れがおまえは大して悪くはないさと背中をさするけど
その手振り払ってはじめて君の胸の中へ落ちてく ボクにはもう君がいる
夕暮れの支えなんて要らない

ボクの光よ、それでもいつかかならず終わりゆくこの有限なる時間からは逃れられない それが宿命
せめて終わりがくるまでは何があっても一緒にいよう
命の鐘が終わりを告げる迄は。

2008/12/21 (Sun)

[3362] 愛はたしかに素晴らしいけど
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嫌みなことをいうようだが命には有効期限があるからいつか終わる やがて必ず終わる あんたらの小さな命もな!
それでもボクらそれにかこつけていつまでもずっとつながってるんだなんてうそもいいとこだね
きれいごとも休み休み言ってくれ

いさぎよくさよならするんだとは言いたくないしできるならずっとつながってるってきれいごとも言いたくなる気持ちもわからんでもない
だけれどあまりに夢見すぎてない?

愛はたしかに素晴らしいけど
夢だけじゃ 理想の中に居てばかりじゃだめなんだよ…

そういう夢のない言葉が
そういう夢のないことをいうやつが
ボク自身一番嫌いだった
嫌いだったはずなのにね
何故かいつの間にか現実主義です ボク

こんなボク 嫌い!
大嫌い! 大嫌い!

愛は永遠だ!
それでいいじゃないか
それでいいじゃないか
せめて命に限りがあるなら限りのないものがひとつあったって許されるよ 女にふられた数だけ現実色に染まってくボクは嫉妬してるのか

だから愛はたしかに素晴らしいじゃなく
そうさ愛はぜったい素晴らしいんだぜ!

おーよ!
おーよ!
おーよ!

本当はそう
言いたいのさ
だけれど
言えないのさ

あまりにあまりにあまりにも悲しすぎてさ!

2008/12/21 (Sun)

[3363] 命の賞味期限
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


命の消費期限を過ぎたらだれもその先へは生きられないよ
食べ物にも賞味期限があるように腹をくだすこともあるよ

死ぬのさ
死ぬのさ
死ぬのさ

だから早まるなよ
そんなに死に急ぐなよ
どうせいつか死んじまうんだから
今 どうしても死ななきゃならない理由がないならもう少し生きてみなよ
生きてみればみたで何かあるかも
昨日までの自分信じられないくらい重ねられないくらい生き生きしてるかも

だから 生きればいいのさ
問答無用だ
ボクが死なせるもんか
君は生きてる喜びが足りないだけ
今にわかるよ
後悔することさえできないぜ
無を望むなら別だけど

まあ待てよ
まあ待てよ
君はまだ終わるには早すぎる。

2008/12/21 (Sun)
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