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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 投稿順表示 〜


[3885] しあわせをもとめて
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕が求めてる幸せはどこに行けば売っててるの? 神さま
どこを探してもないし見当たらないんだ

それもそのはず
幸せは売ってない
売り物じゃない
そもそも値段はない 形がないから人にあげられない

幸せはあなたの力で描くものだよと神さまはそれだけ言うとまた空に消えていった

でもさ 見えない幸せ 誰かの心に届けることならできるんだ

だから 僕は君に幸せになってほしいから君の心に幸せを届けるよ

幸せの咲く場所はきっと人の心の中に
幸せの価値は人それぞれちがうけど似たり寄ったりだろう
でも光り方がちがう

幸せを探してる 山を越え谷を越えて
僕は今も バカでかいカバン背負った夢みる旅人
その先にいつも夢を描く
目の前にいつも幸せを描く

イメージだけで空を飛べる
心の中 目をとじて
両手 広げれば
旅に出るよ僕は叶わない夢かどうか知るだけでも価値のある旅だから
このままこたえがみつからなくても
タイムリミットまで探し続ける
幸せを探す僕は旅人だからね
ずっと僕は幸せを探す

君とこの場所からスタートしてゴールするまでの道すがら
素晴らしいと思ういい未来に腰を下ろせるまで

しあわせをもとめて。

2009/04/06 (Mon)

[3886] 爺婆灯〜じいばばとう
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕らは歳をとってもそれなりにやっているだろう
しわくちゃの手をつないで公園を散歩するのだろう
お互い その時は白髪だらけの髪を風に揺らしながら笑うのだろう

歳を重ねただけ寄り添う思い出と歩いた距離のぶんだけの誇り
増えていく記憶
分厚くなるアルバム
人は命を捧げて生きてるぶんだけなにかを学んで
優しさをもらい
日々人間らしくなる

知らないあいだに
さりげなく
歳とともに僕は成長する

同じ数だけ
歳を重ねて
今も歳をとり続けやがてふたりは天に昇る
そんな悲しみさえともにできたなら素晴らしいけれど

そんなこと 思った日曜日の夕方
仲むつまじくおしゃべりする老夫婦の姿に見とれ自分たち重ねてた

微笑ましい景色だ
理想の景色だ
未来の僕らだ

姿は若いころに比べればみにくくも
素晴らしい美しさをもつ
僕の理想です

そんな幻を見てる。

2009/04/06 (Mon)

[3887] このまま このまま
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕が君を愛すのはほんのささいな気持ちの気紛れ
悪いね誤解しないで
君が僕を愛すのもそんなわいて出たようなちいさな気紛れだろう
正直に言いな
そのほうが悲しみは少ない
お互い素直でいられる

これからもし今みたいな生活を続けるならそれも幸せだね
だけれど君はどう思うかわからない

そもそも他人と他人がつきあうなんてばかばかしい キスしあうのも不潔さ
僕は愛なんて信じちゃい無かった 今もそうかもしんない
自分以外はまるで存在しないかのように考えてた
でも君に出会ってからなんか少し気持ちに変化があらわれた

それを愛と呼ぶかなんと呼ぶかは君にまかせるけど
君が愛というならそう呼ぶことにしよう
君と僕は愛をつむいでく
すこしずつすこしずつ形にしていく
編み目を間違わないように交差させてマフラー編むように

今もぎこちない
不器用さは無くなりゃしない
でもまたそんなとこが僕ら うまくやれてる理由なのかな
いうなればつっかえぼうかな
遠慮がなくなったら本当の他人
愛はおしまいだから
このままで
このままで
ずっと いつまでも愛しあおう

死ぬまでずっと
ばかばかしく
すばらしく
やっていこうな
このまま このまま
なにも変えずに
変えてしまわずに
同じ光をまとって
ときにはへたくそなキスをして家庭菜園をふたりしてつくってたまには外食して

そんなふうにふつうな毎日を幸せと呼べたならいい

それが僕の 多分
君の思い描くただひとつの夢

静止画のように動かない骨となるまで流れるときがふたりを分かつまで
このまま このまま
それとなくなんとなく自由に無理はしないで それなりに生きれたら

それだけで それだけで すばらしい
それならば それならば すばらしい

だから このまま このまま
このままで。

2009/04/06 (Mon)

[3888] 
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


なにか悲しい日には悲しい雨が
どこかうれしい日にはうれしい雨が

そっと そっと そっと
しっとり ザーザー
パラパラ
降り続く雨

ささやき声のように耳じゃなく心に響く

そんな心に降る雨が生まれたときから今日も降り続き
僕の心をぬらしている
形のない見えない水で。

2009/04/08 (Wed)

[3889] ハーモニー
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


あなたの声と僕の声が重なるときそれはリズムになる
すてきなすてきな唄になる
この世でいちばん愛すべきメロディーが生まれる
それはすてきなハーモニー

声帯をふるわし
おなかから唄う
愛の唄 愛の唄

空に届けるようにしていつも君に いつも君に唄う。

2009/04/08 (Wed)

[3890] 愛がそこにあるかぎり
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ねぇ 僕の話をちょっと聞いてほしいんだ
とても大切な話だよ
なに、短時間ですぐ終わるからがまんする必要はない身構える必要もないけれど
その中にたくさんの愛を詰め込むから何時間話すよりきっと濃い時間だよ
君のすべてがこの短時間の中に詰まってるから聞いたあとでいいから考えてみて
僕も考えるから

「愛してる」 ただそれだけでふたりはいつまでも見るも堪えないくらいくっつきあって日々をなんてことはなく暮らしていける
そんなありふれた幸せ 今もここにある
あの日 夢みてた念願の未来がさりげなく僕らにほほえむ

生活の中に根付くちょっとしたことが愛だったり優しさだったりしたならすてきだよね
僕らはこれ見よがしに言葉にしなくてもおたがい心でうなずきあう それこそが不思議な魔法で僕らはそれにふれるたび何度も生まれ変われる

千もの言葉より数秒ですむようなたったひとつの笑いあえる場面
何万回でも何億回でも繰り返してく短い命の中で寿命以上の時間を感じさせるようなすばらしい人生
ふたりだからできること ふたりじゃなくちゃつくれない時間
いつでも愛がそこにあってそれを優しさがつつむよ
プレゼントのようにそっと明日の僕らに届く
変わらない愛と優しさ
そのすべてをやがてすばらしかったと振り返るその日まで一緒にいようよ

くだらない話もいっぱいしようね
愛がそこにあるかぎり
僕らはここにいる
昨日とおなじ場所で昨日と何ひとつ変わりない夢の中にいる
ずっとおなじ今日をなぞるように幸せは明日もまたつづく
ひきつづき悲しみもついてくるけれど僕らは傷つけあうぶん大切な大切なこと知るんだ
無意味じゃない
傷つけあうこともちゃんと意味のあること
明日もし傷つけあうとしてもそのかわり大切なこと学ぼうね
そう思える気持ちがそばにあるかぎり君と僕の物語は明日へとつづいてく。

2009/04/08 (Wed)

[3891] 桜色
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


大切な時が心の中に切り刻まれてゆく
悲しい記憶ももう永久に消えないから
こうなったらずっと死ぬまで一緒だ
悲しみも喜びも明日まではこんでゆく

笑ったフリ 押し通してきた
閉ざされた扉の向こう今も夢はある
あきらめのついた未来などないから
今でも夢は輝いて見える 悲しいほどに

花が散るように
悲しくもきれいに終わりをむかえた夢
桃色に染まった桜の花びらのように僕の記憶だけ鮮やかに彩り そしてすべてを悲しみに染める
目に痛いくらいまぶしい悲しみで染める

心に浮かんだ記憶
みにくい思い出ごと桜色でスキマなく染める
涙に暮れるばかりの僕でさえ当然とばかりに染める

時にうらんでた
されど愛しい色
桜が告げる始まりの薄紅色
今、さんざん憎んできた僕をも染める
その瞬間広がる自分の浅はかさが痛みをはらんだ優しさに変わってゆく

あの 桜のような 懐かしい匂いがする
桜吹雪 立ちつくす僕をつつむ 目をひらけばそこは鮮やかな未来? 退屈な未来? 憂うつな未来?

今日、僕はその旨を知る。

2009/04/08 (Wed)

[3892] パラダイス
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


母さんのお腹の中から引っ張り出され産まれて少しして
いろいろ意識できるようになった頃
長い夢から目覚めたようにひとりきり立ちあがれた頃
僕は四足歩行の動物から二足歩行へとなるために立ち上がって歩き出した
ひとりでも生きていけるために ひたすら教え込まれるものを守りあらかじめ引かれたレールの上作りものの太陽にだまされまぶしい世界をめざす

楽園はどこにあるのですか?現在地からは遠いの?
なんのために生まれてきたのかくらいはおしえて
突然に生まれたことに腹を立ててときに喜んで笑う僕らはみんな自分のことわからない
あとは狂ったように仕方ないさとため息まじりの日々をやり過ごすだけ
都合のいい言い訳ばかり巧みになってく
乗り合わせが悪い
生まれた時代が悪い
いろんなもののせいにしては言い腐る

君が求めるような楽園はこの世にはないさ
この世にあるの果てしない灼熱地獄の砂漠のどこかにあるオアシスのような選ばれた人だけ行ける名前だけの楽園だけ
そこでは常識だけがすべての価値を決める
とても望ましい世界
ほんとかい?

あこがれだけがきらめいて輝く未来という体のいいパラダイス

今僕らは蜃気楼(まぼろし)を見ている
蜃気楼にだまされてその気になっている
あそこへ行けば夢は叶う冷たい水を飲めると最後の数メートルを全力で走る あと数センチで…

手を伸ばしてふれる瞬間かき消えてから気づく
すべて蜃気楼
はじめて絶望した
砂漠の真ん中
すでに脱出不可能
僕は今 樹海の奥
コンパスはばかになる
今まで頼ってきた自分の信念さえ壊れる

あこがれだけがきらめいて輝く未来という体のいいパラダイス

がっちり鍵の掛けられた部屋 僕はその部屋の鍵を握りしめている
内側からは開けられない
開けるすべを知らない
完全なる自閉 密室
これが真の楽園。

2009/04/08 (Wed)

[3893] マザーアース
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


耳をすませばきこえてくる水の音
目をとじて心を落ち着かせないときこえない微弱な音

それはよくきけば
地球の涙
いつか誰かが流した涙

地球ができて今までどれくらい経つのだろう 何万年じゃきかないだろうな
はじめて地球に生まれた人は僕の先輩よりずっとはるかに先輩だ

そして地球ができてからいったいいくつ人は悲しみに泣いてきたのだろう
少し気になるけど途方もないね
その時代 その時代にきっと今と同じような悲しみがあるはずだから先の人をうらめない
きっと昔は今よりもずっと不便な生活だったろう
でも今のようななんでも便利にこなせる未来を知らない昔の人からすればどうでもいいね

でもこの空はずっと同じ空だから昔と今はつながってる
時間の流れを感じさせるとても不思議なものさ

今まで流してきた人々の涙の青さで地球は青く染まっていつからか木も生えて天高くそそり立ち 人類が誕生した

この愛はたとえれば地球くらいだよ
大きさでいうなら宇宙くらいもあるよ
そんな突拍子もない言葉で君と笑いあう今はこの先どの時代を見渡してもみつからない
時間の流れやそんなのから比べれば僕たちの愛なんか小さいけどそんなの無視して僕らは愛しあう

今日も心は涙で満たされてる
僕が小刻みにふるえて右に左に揺れるたび気持ちもいっしょに揺れる

地球よ 宇宙よ 今僕はたったひとつの誓いを心して叫ぶ
眼前に広がるすばらしい偶然よ 命あることの美しさよ
見上げた視界を埋めつくす世界よ 名前も知らないなん億万人の人々よ

きいてください

僕はあの人が大好き
だから愛したいと思う
命をかけて ずっと
この命 燃え尽きるまで

そんな誓いをすべての命をつかさどる母なる地球の前で誓うからもう約束された幸せ 裏切れない

そして今度は君にきいてほしい この思いを。

2009/04/09 (Thu)

[3894] 雨、降りやまぬ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


今 僕はなんのために生きているのだろう
そしてなんのために生きていくのだろう
わからないのになぜ僕は明日も生きたがるのか

降り続く雨に問いかけてみても雨はなにもいわずただパラパラと人々をぬらすだけ からだをすり抜けて心をもぬらすだけ
アスファルトを焼き尽くすいきおいの太陽にきいてみたらと思ってきいてみても太陽はなにもいわずいつものようにまぶしいってだけ

薄情な奴らばかりだ
神様なぞいやしない
信仰心ももってない
法華経も僕には馬の耳に念仏だ

だから僕はなぜここにいるのかさえわからないで生きている
自分の起源さえわからないままで明日も生きようとしている

夢のようにここにいつか生まれて夢のように終わる時間の中で
やがて雨がやむように僕は死ぬのだな
雨はずっと降っている
笑ってる時さえどこかで誰かが泣いているみたいに心の中見えない雨が降っている

喜びはつかの間
そんな事を知っているから楽しくなるはずの明日もかげりのある笑顔を浮かべてる
すべてはずっと昔から変わらない冷たさで
すべてはずっとずっと昔から人々をぬらし続けた雨の仕業

これから生まれくる人々も
昔生まれそして死んだ人々もぬらした雨

その雨がやむ日は
きっと死ななければ無理だろうな
無に沈まないかぎり
夢の中でさえ不安は入り込むから
夢より深い無意識の闇に落ちたなければ
きっと雨は降りやまぬ
だから今日も僕は笑いながらも泣いている
だからこの笑顔にはいつもどこか厭な嘘っぽさが在る。

2009/04/10 (Fri)
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