詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
振り返ればみえる
今までの歩いてきた道のりの長さが
ずっと遠くまでつづいているだろう
気づかないうちにあんなに急な坂を上ってきたことにも気づいた
通り過ぎていく街並み
昔の景色と比べたなら
ずいぶんこの街も様変わりしてきたことにだって気づくのさ
新しくなる街並み
便利になってうれしくもあるけれど
なんだか悲しかったんだ とても
沈んでいく夕陽を背にして
また今日も帰り道
街灯が点灯し始めれば
もうすぐで家に着く
はるかな道からだいぶ歩いてきたよ
足並みいつも揃えられはしなかったけど
それなりにはやってきたつもりだよ
今日から明日へ明日からその次の日へ
大人へなっていく僕の後ろで今日も夕陽が沈んでいく
影を寄り添わせて歩いていくんだ
はるかな道から。
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恋をして 恋をして
少しさびしくなって
歳をとったんだなって
思うと悲しかった
君だけに 君だけに
僕のこの愛をあげる
哀しみさえかき混ぜて
言い訳さがしてた
二人きりの夜
寄り添って見上げた空には
星がこぼれそうなほど降り注ぐはずさ
きっと...
楽しくて 楽しくて 時間の経つのも忘れ
子供のように笑ってた
懐かしいあの夜
二人だけの夜
肩を寄せあって微笑む僕ら
少し悲しくたって君がいれば大丈夫さ
ずっと...
君の前ではつよい男を演じてる
幕が下がると同時に涙が頬をつたう
ほんとうは悲しかったから
君と一緒じゃないとこんなにも弱い奴になっちまうから
ずっとずっといつまでも
僕と恋をしていこうね
ずっとずっと変わらない心で。
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退屈な日々さえも君さえ居ればうそみたいに楽しくなるんだ
片づけもせず散らかった部屋の片隅
積み上げられた古雑誌
出ていく間際に蹴飛ばして
ドアを開けっぱなしのまま出てった
天気雨のように君は気まぐれさ
調律の合ってないピアノみたいにぎこちない音色をした
僕の暮らす日々に負けず劣らず扱いづらいlady
何ひとつできない不器用な俺でさえ
恋を知ってから
その良さをわかったんだ
不器用でも君に恋したのさ
世界中で何万何億何兆といる愛の中で君だけに
恋をした
これからも君だけに
恋をする
恋をする
恋をする
恋をする。
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僕が目覚めた瞬間に君は真顔で
ぜんぶ今までのはうそだったっていうけれど
月のボートに揺られながら
目指す場所はそう夢の島さ
忘れかけたあのときめきをもう一度
何度も何度もくり返し見るふしぎな夢
僕はなぜだかいつも思う
夢から覚めたばかりのこの僕にやさしく笑ってくれる君への愛しさを
僕は泣きながらつよく思う
そしていつものように夜は更けゆき
朝が何げなくやってきて僕を起こす。
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新しい朝が来たら
僕はもう夕飯の買い出しに行く母と階段の下であいさつをした
ボサボサの寝癖で
小さくおはようとつぶやいた
リビングの時計を見れば
お昼間近の時刻で
だいぶ僕は寝過ごした
やることもない今日は休日のはずだけど
自転車のカゴに溢れそうなほど買い物袋を詰め込んで
帰ってきた母
それを窓から見るともなく眺めて
そのまま二度寝する
このまま夜になって
僕の貴重な休日は疲れた眼のまま
気にもせずただ寝入るだけ
昼も夜も関係なく
夢ですらいつも安らぎを得られずにむなしくなるだけさ
目覚ましの息の根を止めたなら
気だるい朝を迎え
また同じことを繰り返しにまたまぶしい朝陽の中へため息をこぼし出ていくだけ。
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ありきたりですいません
こんな感じのいたって平凡な日々のくり返しなんです
アイスの棒が当たっていただけで
もう一本もらえただけで素直にうれしかった頃
そんな気持ち
小さなことのようで大きく見えた
あんな気持ち
いつどこで僕は落っことしてしまった
ありきたりですいません
こんな感じの平凡な日々を僕は本気で愛しているわけです
あの日感じた気持ち
大人になった僕がもう一度感じるなんて
無理なのか
今さら虫が良すぎるのか
でもそんな気持ち
あたためておきたい
この先どんな冷たい社会の風にも耐えていけるように
本当の幸せっていう形のないもの
けれど大きなもの
また僕は拾って
大事に大事に今度ばかりは落っことしてしまわないように
胸にしまってさ
悩み続ける
迷い続ける
日々が小さく見える気がした
おびえた僕がうそみたいに
ばかばかしく思えた僕が過ぎたことのように笑ってたんだよ
だから もう
『ありきたりですいません』
なんていわなくても
『ありきたりで大いに結構だ』
とまでもいえてしまうね
ストレス社会
重苦しい負荷
忘れた頃に過ぎている
そして僕は笑えている
きっと。
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こんなことの繰り返しで
つづいていく毎日は本当に退屈でつまらない
平凡な暮らしという頑丈な檻の中で飼われているみたいに
僕らは生きていく
その檻を破ろうとしても
無駄なことぐらい
わかってはいるけれど
繰り返すのはヤッパリ悪あがき
考えることはみんな同じようだね
腐ったトマトみたいないぶしい表情で町を歩く
暇つぶしをさがして歩く
ドーナツの袋を片手に
電気屋のショーウィンドー越しから野球中継をしばらく観てた
お昼時の町パン屋にできた人だかり
香ばしくていいによいがただよってくる
足並みもいつの間にかかろやかにはずむ
こんなことを繰り返して
笑っていられる休日は本当は幸せなんでしょ
仕事にかり出される電話報せもなく
僕は朝から日が暮れるまで
ずっと町をぶらぶら
帰り際立ち寄った公園
比較的新しいブランコに乗りさっき買ったドーナツの穴から
夕暮れの空をのぞくように見てた
独り何かを思い出せたように微笑んでた
それは"平凡であるが故の幸せ"
自由気ままな僕にぴったりな
これが"平凡であるが故の幸せ"。
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好きだったあの歌手のCDも押入の中で今はもう聴かなくなるくらい
あの頃から比べれば大人になった僕は趣味も考え方もおどろくほど変わった
周りに流されすぎたのか
それはわからないけど
確かに僕は悲しくなるほど変わった
でもいつになっても変わらないのは
とんでもないくらいのだらしなさ
脱ぎっぱなしのシャツが部屋のあちこちに
脱ぎ捨てられたまま
それを叱る親もいないまま
ハンガーは意味をなさずにゴミ箱行き
変わってしまうことが
とても悲しく思えて
どんなに自分がだらしなくても
だらしなくない僕なんか
自分が自分でなくなるような気がしたから
途中まで読んだ本の中にはさんだしおりは
薄汚れたまま時だけ経って
その先の続きのストーリー
読むこともないまま火曜日のゴミ出しの日に棄ててしまった
こんなだらしなく過ぎていく生活でも
僕にはかけがえのないくらい愛すべき日々だということ
取り立てて目立った出来事もないけれど
やわらかい風と陽当たりのいい西向きの部屋
立てかけられた忘れ去られた年代物の古いギター
ころんと鳴らせば懐かしい
それなりには僕なりには幸せだって感じる
特別なことは全くといってなにもない
けれど美しい世界
すごく美しい世界
とても美しい世界。
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の通い合いの繰り返しだということ
『哀しみ、憎しみ、喜び、憧れ、妬み、』
などの感情を通してその人に対する気持ちの表れとしての色になる
色と色を混ぜながらつくることにも限りがあるから
混ぜすぎれば濃くなり過ぎる
最終的には汚い黒になる
だから人も同じようにその悪いところを無理に変えることはない
ただその悪いところをどうすれば良い方向へ直せるかを考えることは大切だと思う
だから混ぜすぎないうちに
元の色に戻すことも大切だ
言葉でなどでは到底表せられない色なのだから
無限色のすべてをしることなど誰にもできない
どんなに寿命があろうと
増えつづける色には追いつけない
ましてや寿命がある私たちになど無理な話
だから私たちは次の世代へ次の世代へと色をつないでいく
新しい色からまた新しい色が生まれ
その新しい色からまた新しい色が生まれる
その繰り返しでつづいていくんだ
無限という終わりのない色の増減を繰り返して
減った色ですらなくならずに残るから
色は消えない
たとえすべての色が消え去っても
色は消えない
無限に生まれつづける
終わりなどないほどに
無限という時間の中で誰も知ることのない場所で増えつづけるだろう
それが無限色なのだから
その色の中のたった一つの色のうちの私などでは
知りえない何かが無限の色を生み出すために
つくった無限につづく生命の神秘なのだから。
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絵の具のパレットに出せる色の数は決まっているけれど
私たちが生きるこの地球に生まれる子供の数に限りなどはない
チューブの中からはそのラベルが示すものと同じ決まった色しか出ないけれど
人の中にはいろいろな欠点や良いところがある
その人の悪いところや良いところは不思議なもので努力次第で変えていける
その人の持つ良さや個性はその人ならではのもので
その人しか持っていないものだ
無限なくらいある多種多様な色の中
決して無色にはならないさ
生まれてきたからには
誰にでも自分の色に染まる権利がある
生まれたときはまだ気づかないだろう
成長していき大人に近づく頃
だんだんと気づいていくんだ
自分がどんな色なのかを
でもその色には名前がない
けれど言葉でなどでは表せられない"その人らしさ"があることは確かなんだ
人の数だけある色
それは寿命を持つから当然増えたり時には減ったり変化するけど
たとえ減ったとしても
その色は永遠にこの世界にありつづける
目には見えないけれどその色を知る心の中に想い出や記録として残る
その色に対する思いは本当に様々でいろいろだが
共通するものはいつでも奥深く感情的な気持ち