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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1017] 遠き夏の日
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


汗ばんだ君の手を握りしめて
暑いねなんて言いながら笑う僕と君
明日が来ることを
楽しみにしていられた
幼いあの頃がとても今では羨ましくて
でも
そんな事よりも
悔やんでいるのは
あの日君に言えなかった好きの一言

手を振りながら
明日またねなんて
そんな日々がずっと続いていた
溜息ばかりの毎日が静かに流れてた
少しずつ暑さがひいていく八月の終わり

涙して 涙して
今も時々
悔やんでる
忙しい 忙しい
毎日の中で
悔やんでる
切ない夜に
静かすぎる部屋に
もし君がいれば…

今年も夏が静かに終わっていく
悲しくて 嬉しくて
少し切なくて
秋めいていく風は
少し夏の香りを含ませて
また僕を大人にするよ
慌てるように
急かされるように
僕はまた一つ歳をとったよ
そうして今君は何してるんだろう
気になるけど
会わない
会えないよ
遠き夏の日から
もう時は流れ過ぎすぎたから
会わない
会えないよ
初恋の君(ひと)には。

2007/04/29 (Sun)

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