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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1028] 狭間の世界 (後半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


渡れ 渡れ 渡れ
一瞬、聞こえた
心の声
戻る感覚 音
響くノイズ ブレーキ音
それは全て 夢
夢のような現実
現実のような夢

上向け下
後向け前
繰り返す 基本動作
楽しくお喋り
内心は鬼畜な程
睨む太陽
そらした先の景色
青 青 青
単調なリズム
赤 赤 赤
タンタンタン
タラッタタラッタ
平凡な暮らし
足並み軽やかに
続く 日々
繰り返す 毎日
続く 日常

吸って吐いて
吐いて吸って
土にたって
軽く運動
痛くても 我慢
大人だから 我慢
子供なら 拍手
大人は特別扱い
もう 当たり前
そう 当たり前
繰り返されるテロップ
不規則なリズム
ダリンベラン
カンタラッカッタ

狭間が歪む 壊れる
夢の中へ
夢の中に cup inn
響く 合図
点滅する灯り
赤 赤 赤
カンカンカン
耳で聞く アナウンス
聞き逃さないように
耳をこらして
電車の中へ
空いてる席へ
ご自由に
どこでも
乗り込んでしまえば
我が家へ 我が家へ
電車がレールを走る
カンカンカン
我が家へ 我が家へ
愛すべき家族の元へ
繰り返す 日々
繰り返すしかない暮らし
繰り返したい
繰り返さなきゃ
仕事しなきゃ ダメダメ
死にたいなんてご法度
だから生きる 生きてる 今も
きっと 明日も
狭間の世界で
行ったり来たりして
いつか帰ってこれなくなるまで。

2007/05/01 (Tue)

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