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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1090] 待ってる
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


ほらまた動いたよ
この世界の向こう側で呼吸しながら
新しく
産まれてくる命が
ただ
静かに
待ってる
出番を
待ってる
タイミングを
見計らってる





指を
しゃぶりながら
へその緒
気にしながら





待ってる
母親のおなかの中の
羊水の中で
まだ見ない
世界を
見たがってる
縮こまりながら





赤ん坊は
音のない声で




動いてる


おなかの中で




しながら
待ってる
待ちきれなくて
しきりに動きながら
それでも
忍耐強く我慢して
待ってる。

2007/05/09 (Wed)

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