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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1104] あの日の僕は(前半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


何もかも欲しがった
手元にあれば満足だった
まるでガキみたいに
欲しいものを欲しいだけわがままに
だだをこねて欲しがった
涙した数だけ夜が過ぎていった
笑い転げた日の数だけ温まった
独りでこたつで暖まってるよりも
もっと暖かい温もりがすぐ側で
僕に微笑みかける
それだけで良いと思えた僕はもう立派な大人だった
正しいにしろ
間違ってたにしろ
僕はもう心も身体も全てが大人だった
気持ちさえ大人びて
妙に焦って
ロマンスなんて言葉をつぶやいたり
未来をはじめて本気で考えてみたりしていた

行き止まりの壁
引き返して
思い出すよりも早く季節は移り変わる
桜が咲いて
桜が散って
心にまた一つしわが増えて
また一つ大人に近づいて
悲しく
悲しくなって
むりやり笑ったら
なんだかむなしくなって
涙した
膝を抱えながら
どうにもならない
現実に悲しんでいた
身勝手でも
わがままでも
本当に悲しかったから

あの日の僕は
とても幼くて
今ももしかしたら
何も変わってないのかも
変わったって思いこんでいるだけなのかも oh Baby
今手元にあるのはあの日より忙しい日々とあわただしい暮らし
なにが僕を変えた
なにが変わったの
全ては解らないまま
答は見えないまま
僕は大人になってしまったよ
ランドセル背負ってた頃を懐かしく思い出してみたり
はめを外してふざけ合っていた学生だった頃
思い出して少しだけ
さびしくなって
恋しくなって

2007/05/12 (Sat)

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