詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
狭い路地裏を歩きたくなって
あくびをしてる近所の猫の首筋をそっとなでて
抱きかかえながら
僕は行く
青い葉っぱのトンネル抜けて
青空のぞく
道を行く
猫は鳴く
可愛らしく鳴く
愚痴も言わずに
ただそこにいて
僕は泣く
わがままを言う
愚痴を言いまくる
邪魔者みたいに
皆に嫌われて
竹藪を抜けて
小高い丘の上
僕は見た 猫と見た
三毛と見た
どこまでも青い空
真っ白な雲
僕は見た 確かに見た
三毛と見た
空を飛ぶ夢を見た
君に逢える夢を見た
公園の木陰にある木製のベンチの上で
暑い夏の日
涼しい場所で
遠い春の夢を見た
猫が鳴く
なさけなく鳴く
僕は笑う
へらへら笑う
涼しい場所で
お気に入りの場所で
もう一度夢の中の君に逢いに
僕は行く
僕は眠る
顔を伏せて
僕は眠るよ。
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