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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1116] 永遠という時
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


永遠なんてないのにね
どうして僕は求める
限りある時間のその中で
輝かせられるものはあまりにも少なくて
ただねこんな風に空を眺めて時間を追いかけて
忙しくしているだけで僕は生きて行ける
そしていつの日か死んでも行ける
望みもしないのに
摂理なんて
運命なんて
当たり前なんて言葉で片づけられて
どうにもならないことは誰もが知っている
石垣を歩く猫も
海を泳ぐ魚も
空を飛ぶ鳥達も
きっと言わないだけで言えないだけで知っている

永遠というあるはずもない望みを
限りという決まりきった終わりに
誰もが涙し
誰もが悲しむ
そして
気づけばそれが当たり前になって
ほらまた忘れそうになってて
また思い出して
それの繰り返し
命尽きるまで
目を閉じるその時まで
忙しく
慌ただしく
日々は流れて行く
時代は移り変わる
季節が何の言葉もなく僕をまた年老いさせる
永遠のない
限りある世界の中で
今日も忙しく
ただ忙しく動き回る
割り振られた仕事をこなしながら
その中で
何かを僕をつかみ
何かを手にするんだ
後悔などしないために
落ち込んでいかないように
たくさんある宝石の中からこれぞという未来をつかむんだ
必死で
誰もが血眼になって
今日も忙しくご苦労に動き回る
時々生き急いだりする
つまずいたり
立ち止まったり
あきらめたりする
間違えたりも
振り返ったりもするんだ

いつも
いつも
命という砂がぜんぶ落ちきるまで。

2007/05/14 (Mon)

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