詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
瞼をゆっくりと閉じて見えるものは暗闇の世界
何も見えなかったんだ何ひとつ
あの日笑っていられた頃は
退屈だったから
あくびをした
面倒くさかったから
別の道を選んだ
簡単な道を
楽な手段で
今まで生きてきたよ
何一つ頑張ったことはないのだから
思い出せるわけもない
だからそれに似合った未来に僕はいて
身勝手なほどにひどく後悔してる
呆れるほどにそれでも仕方ないとつぶやきながら
むなしさを胸に抱いて空を見た
過ぎていく日々を見送った
バカみたいに笑ってやった
悲しいから笑うしかなかった
笑うことしかできなかった
とてもとても
もどかしかった
あの日眺めてた景色は
とても楽しくて美しかったよ
シワだらけの誰かがきっと羨ましがっただろう
棒にふるったように自らチャンスを逃した僕はおろかなのか
俺の人生だからなんて他人の声も無視して
青空ばかりを眺めてた
平坦な道ばかりを歩いてた
あの日の僕
過去の今と現在の今が交差して繋がって
一つだって
頑張った分だけ報われるんだって
未来の僕を大人になった僕を楽にさせるんだって
今しか見てなかった僕に未来に楽する権利なんてないって
誰もが言いそうだ
だから
悲しいんだと思う
過去の僕も現在の僕は尚更
だって
もう二度と戻れないんだから
それもぜんぶ自分の責任なんだから
だから笑うしかないんだと思う
精いっぱいの線で生きるしかないんだと思う。
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