詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
僕があのころ描いていた未来はカッコだけの言うなればマニフェスト
ロボットも実用化されているこの時代に
唯一ないのは青いネコ型のお腹についてるあのポケットだけ
未来は少しずつ知らないところで進んでいる
空飛ぶ飛行機もはるか昔はなかっただろう
夢のまた夢だったろう
それを可能にして作り上げた人間は天才の域を越えてると思う
でも運命的なものを感じるのは気のせいだろうか
すべてが誰かの思惑通りで
すべてが退屈しないための餌となる玩具だとすれば
見えない糸が体中についてる気さえする
きっと僕が思うに三十世紀になれば
今なんか問題にもならないほど
世界は爆発的な進化を遂げる
通勤に使うのは電車やバスじゃなく
空飛ぶ車だろう
下手をすれば宇宙旅行も夢じゃないかもしれない
テレビを回せば宇宙中継のスペース銀河ホテル
ロボット技術ももう少し進歩して
人と人がしゃべっているような秒速の会話ができるロボットが生産されるかも
考えたらきりがないほど
遠い未来は輝きと期待に満ちている
ただひとつ
気がかりなのは
僕の唯一の願いである不老不死の薬はなにがあってもつくれないと想う
自然の摂理はそのころも今も同じで絶対だから
どれだけ時代や科学が進もうが
人に与えられた絶対的なものを侵すことはできないから
人ごときが太刀打ちできない領域はずっと"過去のあのころ"と変わらなく続いているから
人は悲しくとも
その摂理の中でその時代その時代に光を落とす
証という足跡を残す
DNA状に幾つも連なって続く時間というその途中に僕らは消えない何かを残す。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -