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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1298] 最後の賭
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


僕は自転車泥棒
その場その場でとっかえひっかえしながらも
目指している場所へそう走っていく
ペダルを漕いでいく
夕方には片づくはずの問題たぶんは明日に持ち越される
誰も見向きもしないテレビ番組
生ぬるい夏の夜
何気なく観ていた
見れば悲しいニュースばかり
いつものように僕の知らない世界の現状が
ブラウン管を通して僕の目に映し出すよ

他人の迷惑かえりみず
夜は過ぎてそのうち朝になって
忘れていたなにかに僕は気づく真夜中
雲が低くたれ込めて雨がまもなく降ってくるよ
合図のように雷鳴が遠くの方で聞こえた

罪悪感に埋め尽くされた部屋
僕だけが知っている罪の意識
昼間の出来事
くだらないくらいどうでもいいストーリー
でも僕にとっては一か八かの大勝負
僕だけに与えられた最後の賭。

2007/07/30 (Mon)

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