詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
色あせてく思い出に手を振ったら
もう振り返らずに歩いていけるね
たどり着く場所はわからないけど
きっとあたたかい光に満ちた世界さ
どんな励ましでも癒えない悲しみがある
どんな慰めも無意味に終わる時もある
さい先を不安がるあまり眠れずにいる夜
救いの手はあくまでも手助けにしか過ぎないから
彩りは鮮やかに季節の色に染めあげる
約束はたった一度の僕に与えられたチャンスという機会
それを逃したらもうきっと次はないから
乗り過ごした電車のようには行かない
待てども待てどもチャンスは一度きり
通り過ぎる早秋の中で夢だったんだと
あきらめてしまえばいいだろうか
君と僕の想い出はそんなものだったのか
今さらになって考えてしまう僕はバカな奴さ
秋はもう過ぎてしまった後だというのに
名残は時が経れば経るほど胸を突く
枯れ葉散る並木道
立ち止まり目をつむれば
もうすぐそこまで迫る冬の気配。
彩りは鮮やかに季節の色に染めあげる
約束は僕に与えられたチャンスという機会
それを逃したらきっともう次はないから
枯れ葉舞う公園通り
ベンチ腰掛け息を吐けば
かすかに白くけむり景色に溶ける吐息。
枯れ葉散る並木道
立ち止まり目をつむれば
もうすぐそこまで迫る冬の気配
色あせてく思い出に手を振ったら……。
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