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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1587] 牙をむく夜
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


長い夢から覚めた僕は
少し汗ばんだ頬を拭いた
不安だらけの道はまだ
果てしなく続くのさ


少しずつ死へと近づいてく中で何かを失いすべてを失い
傷だらけのハートが泣いている泣いている泣いている…

深い深い深い深い闇の中から
叫ぶような喚くような声がする
それはいつかの日の遠い幻さ
だれもなにも解ってくれなくてもいい
はらんどうの中を歩いていくのさ
俺だけが解っていれば
いいのさ
他の奴にはわからない
わからない…わからない…わからない

歯茎を剥き出しにして尖った牙をむく夜
僕は月にみとれながら
終わりにそっと目を凝らす

ああ
目を凝らす。

2007/10/06 (Sat)

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