詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
記憶の余韻
おごそかな残像
今も僕の中で
絶え間なく同じ景色を映し同じ音色を聴かせる
いつか
いつか、と
言ったまま
気持ちは儚い永遠になった
行き場もない思いはひねくれて
こんな男をつくったよ 叶わぬ恋なんて無意味すぎて…くだらなすぎて…
記憶の余韻
おごそかな残像
今も
ずっと ずっと
僕の中で癒えない傷となら
消えない苦しみとなり
目障りな障害となって
僕の歩みを遅らせる
誰のせいだろ?
せいにするとすりゃ俺のせい すべては俺のせい…
余韻は鳴る
時にきれいに
時に耳障りに
さよならと響く
この心に この耳に
悲しく響きどこからか涙をつれてくる
恋なんて…恋なんて
自分を責め立て卑下する俺は何者だ?
たぶん何者でもない
道化師でも、
独身貴族でも、
seaside blueでも、
太陽の嚔でも、
おそらく
極楽鳥でも、
誰でもない名前さえない
クソッタレの詩人だ
あきらめては何もかもがだめになり
未来さえも見えなくする
だからそうならないために
ならないように俺は自分に名を付ける
悲しみを癒すかのように
孤独さを隠すように
ハンドルネームという仮面をかぶる
そしてこれからも
悲しみがこの名も涙で汚すなら…
僕は新たな仮面をかぶる
きっと
醜い自分を美しく見せるような
そんな仮面を心に付ける
醜さを
孤独さを
罪さえ
隠すため
僕はこの部屋に来て
ピエロとして幸せな奴だと陽気に見せて
独身だということを確証づけて
そして 今
極楽鳥という
名を 仮面をかぶる
そして
気付くと
また悲しみの余韻が僕の名を汚す
だから名を捨てざるを負えない
さて、
次はどんな名にしようか
仮面にしようか。
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