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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1648] エピローグ〜T
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


忙しい日々の中で
日常という慌ただしさに自由を奪われ
たまの休みがくれば
静かさと安らぎを求める泥だらけの翼を
感涙(なみだ)で洗ったら
飛び立てる青く澄んだあの空へと
微笑みを胸に秘めて羽ばたけるよ
もう今だけは苦しいこと忘れられる

たくさんの数えきれぬ
迷いと悩みと不安
抱えながら歩く道
ふと振り返り思い出すのは輝いていた
楽しかったあの幼い頃
何の錘も背負わずにいても良かった
あの日の僕を羨みながらかえりたいと望んでも
それはもう過ぎ去った時間
1分1秒すら一歩だけだって戻れないさ
あの日流した涙誰かに放った傷つける言葉も
それはぜんぶ消えずに残るから
悔やんでも嘆いても戻れるものじゃない
この物語は1ページ1ページ終わったら
もう二度と読み直せないらしい
でも確かに昨日の僕は今日の僕で
昨日の僕は昨日
今日と言っていた日の中で過ごしていたんだ
何の苦労も知らないままで笑いながら

過ぎ去る月日
行き過ぎる歳月
その中でなにを学び
なにを得たのか
それさえうまく飲み込めていない
僕はあやふやな思い抱え
それでも思いは思いのまま明日へと持ち越される
悲しかろうと楽しかろうと思いはずっと命ある限り僕のもの
どんなにくだらないジョークだって
笑えない現実のことにしても残らず
忘れることもなく記憶に刻まれている
過ちも悲しい涙も
あの日の別れもすべて
僕は悲しいことに憶えてる

2007/10/14 (Sun)

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