詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
過ぎゆく時間と共に移り変わる季節
そうして気付くと今年もあと数ヶ月
悲しいこと嬉しかったこと
たくさんあったね
君と過ごしたこの季節の中で数え切れない
ほどの思い出をつくれたどうもありがとう
今も瞳の中で消えることなく鮮明に思い出せるよ
笑顔も涙の一つ一つも
あの輝いた夏の日
きらめいた胸の奥
今、心の底から飛沫をあげて
こみ上げる思いに何一つ嘘偽りも汚れもないんだ
※明日から昨日へ思い馳せる気持ちは
きっと大切なものを教えてくれるさ
失ったもの手に入れた
何かもこの手のひらの上で心の中ずっと胸の奥に見えない思いとなって
形のない喜びがいつか
年月を経て時空を超えたその先で僕に届く最高の贈り物さ
坂道みたいな日々の中で過ぎ去ってゆく今日に手を振って
浮かべた思いは確かに本物なんだなあ
なくした答呼び覚ませなくても大丈夫
いつか見えるはずだよ
あの時は見えずにいたものも見えるさ
時を経て大人になる度に知ることだろう
失うことだけが生きている意味(こと)じゃないと
本当の喜びを知らないあの日の夏はまぶしい陽射し
隠れた狭い涼しい日陰に咲く路地裏のあじさい
風鈴がチリンと鳴れば呼び起こすあの蒸し暑かった夏の日のことを
※ くり返し
明日から昨日へとは戻れない事
知っているから悲しいんであって
決して思い出が恋しいわけじゃない
ささやかな強がり
昨日から明日へは行けるよ必ず
知っていたって別に気にはしてない
本当は思い出が恋しくてあの頃に返りたがってる
だけど
どれだけ懐かしいとしても戻れないから
悲しいんです
どれだけ恋しんでも過ぎ去った日々には
あの頃へは返れず戻れないのです もう
明日に生きるしかないのです 誰もが
振り返って懐かしむだけ
だから切なくて悲しい 思い出は。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -