詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
どうして人は人を憎むのだろう
どうして人は人を裏切るのだろう
自分の利益のために人を犠牲にする?
ボクらは確かに不完全な生き物だ
不完全だから少しの誘惑にも勝てず
それゆえに壊れてしまうのかもしれないけれど
完全じゃないボクらは植え付けられた思考を働かせて人を傷つけたり陥れたりする
それでも誰かを思いやる気持ちや気遣う気持ちもあること
完全のアンドロイドになり得なかった
そんなボクらだからプログラミングされたロボットじゃないから
自分で考え自分で歩き
組み込む歯車もバッテリーもない
それゆえに命終われば
決して生き返ることなんかない
それがボクら
人間という生き物
全知全能なんかじゃないんだ
できない方が多い
非力であるがゆえに成功への道を割り出せず
失敗もする
でも
そんなボクらにだって
誰かを守れる
できる範囲内で
誰かを愛せる
感情というすばらしい
ものがあるおかげで
君とこうしてケンカもする
でも分かり合える
先の読めないポンコツ機械じゃ到底計り知れないことがある
人間は人間で機械の太刀打ちできないものをたくさん持ってる 心に
だからこそ僕は願う
そんなすばらしいもので
人を傷つけたり
殺めたりしないで
感情をコントロールできないなら
機械と同じコールドメタルハート
どうか誰かを傷つける心を押し込めて思い出すんだ
自分が今何をしようとしているのかを
考えるとき
振り返って悔やむ
そんな悲しい人生になる前に
そうまでして人間の心
捨てるのか
それにどんな意味があるというのか
血迷った心にそっと語りかけるようにつぶやく
ボクらは
やろうと思えば
誰だって人を傷つけられるし殺めもできる
そう考えれば誰もがいうなれば容疑のない罪人
心捨てる間際まで憎しみ 欲望 押さえきれないのなら
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