詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
それはもはや
人間の皮をかぶった偽りの悪魔さ
憎しみの感情は誰にもあるもの
けれど
人間にはそれを抑制する感情もあるはず
忘れないで
うぬぼれないで
悲しみにたやすく負けてしまわないで
いつでも
人を裁けるのは同じ様に人だけ
しかしそれを務めにしていて任務に属している人間だけだ
真実と偽り、思惑渦巻く法廷の中
判決されるのはひとつだけ
有罪かそれとも無罪か
そのどちらかだ
でも
人はずる賢いから罪さえもなかったことにする時がある
見え始めていた真実を
また闇に返すのか?
そんなことで守り通す自分のプライドや地位や名誉なんてクソくらいだ
叩きつけて踏みつぶしてしまえ
そして叫ぶんだ
これでいいのかと
心の法廷の中
響きわたるくらいに叫んでみろよ
真実を隠すな
自分を騙すなって
真実は 真実は
人の都合上で変えれはしない
嘘や偽りなんかで
塗りつぶしていいものじゃない
自分のしたことに嘘をつくことがどれほど罪深いことか
今少し考えよう
たとえ理性を壊し
憎しみや殺意が牙をむいた後だとしても
心を取り戻して
考えるんだ
本当に闇へ堕ちてしまう時というのは
死刑を宣告され、執行される間での期間やそれまでの残された時間じゃなく
嘘でその罪から逃れようとして殺めてしまった命を無いものにしてしまったときだ
どうか
人を思いいたわる心なくさずに
人間のままで
人間としての最期を贈ってほしい
偽りでやり過ごしたことはいつまでも記憶の中に残るから
真っ白な心で
潔白な気持ちで
心の汚れ落として
君のその悲しいくらいの現実
誰かを傷つけてしか自分を表現できずうまく生きられない悲しみそのもの
可哀想な君へ
贈るさよならまでのエピローグ
痛みも 妬みも 羨ましさも 裏切りも
そのすべてが悲しい色に
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