詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
季節は巡り 風は静まりまた冬の足音がする
君と過ごす 時だけは本当の僕でいられるの
明日世界がもしも終わることになっても
最後の最後まで君と寄り添っていたいよ
小さな光はやがて輝きを増し愛という名前の大きな光になる
時々本のページを目で追うように時の流れを早く感じている
でも不思議なのは君といるとそんな時間さえどこかへ消えたように忘れられるの
まるで永遠の命を手にしたように上機嫌で少し調子に乗った
僕を君は指先で鼻先をちょんとさわるね
その瞬間の風の流れ聞こえる音互いのぬくもり心臓の脈打つリズム
瞳に焼き付けたい
心に刻み込みたい
永遠に消えない景色として許されない摂理でも願ってしまうことのゆゆしさ
今胸の中でやさしさあふれて水滴がぴちゃんとこぼれるから涙になって頬を伝う
これがうれし涙というやつだろうか
少しだけ気恥ずかしくなった四番目の季節のある日の午後の僕らのワンシーンさ
季節は巡り 風は静まりまた冬の足音がする
君と過ごす 時だけは本当の僕でいられるの
心の映写機が映し出す
記憶の中の初々しいふたり
まだ昨日の事みたいだ
大人になった今でも思うよ
輝いていたあの頃の僕の瞳を今と重ねてみる
そうして見えたものは思い出という名の過去
そっと振り返れば見えるかな
心のレンズにひびが入っても傷だらけでも見えるといいな
季節は過ぎ去るだけ
時間は流れてくだけ
何を教えたというの?
僕に 君に
何を伝えたというの?
こんなに切ないのに
僕は 君は
どこまで流されるの?
時の波にまた今日もさらわれていく
そんな中で、
何を知ったんだろう
何を見たというのか
何ひとつ不確かなままで通り過ぎる四番目の季節
季節は巡り 風は静まり...ラララララ。
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