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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1752] 点描V
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


にいいこともあるからと思うから
生き続けるよ
点を打ち続けて
点描画を描くように次のなすべき事も線を少しずつ次の打つ予定の黒点まで線を引き引っ張るまでのわずかな時間も無駄にしないようにちゃんと次、次と先のこといつも考えて点を打ってる
点 点 点 点 点 点
点を打ったら次は
線 線 線 線 線 線
人は憎み誰かを愛したり様々な出来事に泣き限りある時間の決められた与えられた猶予の中でいろんな感情 思い 限りはあるけど きっと数え切れないほどの大事な大事な気持ちも思いも誰かに注ぐ
それを小ばかにすることはできない
終わりまで 終わりまでずっと命続くように願いながらも
その心のどっかで今日も誰かを憎んでたりして…なんちゃってな

そして 今日も
限りある物語の一瞥という点を打ったら線をちょっびっとずつ引っ張ってく
それが 次の点までたどり着く間 そこまでが今日だ
やりたいこと
したいことたくさんあっても今日できることは限られてて
そううまく何でも今日のうちに終わらせたり成し遂げて作り上げることはできないけど
なるべく精いっぱい
できるだけ精いっぱい
やる…そのつもりだから
今日もしっかり目を離さずに そらさずに現実を見つめる
ちょっと瞬きしてあけるときが逆に慣れた分こわいけど
いってることやしてること、やってることが時々自分でもおかしいと思うけど
とりあえずやってみるだけやってみて
決めるのは 泣くのはそれからだな
気の遠くなるほどの長い時間の中で紡いでく物語
それは幻じゃなく
ほころびあい 重なり合う瞬間にうまれた偶然の産物
それでも現実という僕らにとってはただひとつの住まい所
世界なんです

ああ
点を打つ
ああ
線を打つ
今日も明日も
変わらないスピードと曲がらないようにふるえる指先で
思いだけ集中して

2007/11/23 (Fri)

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