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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1785] ブラックメルヘン
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


傷つけあった分だけ人をいたわることをおぼえよう
ののしりあった過去があるならその傷の深さだけ誰かを愛せる喜びを知ろう
そして誰かに愛されることの喜びも知ろう
もう傷つかなくて良い
十分傷ついた
十分悲しんできたから 苦しみ続けてきたから
今度は喜びを感じる番だろう
悲しいと叫ぶ声は胸に潜むどうしようもない不安にかき消されて 声はふるえてしまうから悲しいと叫んでも言葉にならずに誰にも伝わらず届かなかった

流れる時の数だけ歳をとる 傷を背負う
その歳をとった数だけ何かを学び見てきた
歳月の中で何かを得て失いもした
そのたびに涙は流れ笑顔を浮かべ 悲しみに立ち向かっていく勇気をなぜかいつの間にかそなえていてその勇気でなんとか持ちこたえ頑張り抜きくり返した日々
だからこそ今がある
だからこその今なんだ
頑張り抜いた日々がなければ頑張らなければきっと今はなかったから
悲しくても苦しくても
今があることに素直に今なら感謝できる
あの日は苦しくて苦しくて何でこんなことしなきゃならないんだろうとグチばかりをいい悲しかっただけだったけど
今は違うよ
今は違うんだ
頑張り抜いた結果がいつも正しさとして僕に返る
そのたび何か知らしめるように現実は僕に勝ち気に笑う
勝ち誇ったような世界が僕の未来に支障を来す
その結果がこれだとでもいうように
がんばらずに楽ばかりしている人たちは夢も叶わないさ夢を抱かない人たちは無視するさ
通り過ぎてく景色
歳だけくわせて
生きてる意味も理由さえ見いだせないのは毎日を楽しめるほどの余裕も喜びも感じないから
そうなった理由は一番自分が知っているだけになにもこちらからはいえずに…

世界はだんだんと僕から距離を置き離れてゆく
僕のいるここからは見えなくなるくらい遠くへ

あくびをした数だけ面倒だと途中で投げ出し

2007/12/01 (Sat)

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