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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1865] 遠いところに行く君へA
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


行かなかったのかもしれないね
だけど今ものすごく後悔してるんだ
さよならのひとつも言えずにそれでお別れなんてあまりに悲しすぎる別れだから
後悔で胸が突き破れるほど痛んでたあの夜

それにしても僕も薄情な奴だよな
そう君も思うだろ?
『ごめんな…』
こんなことしか言えなくて情けなくて

だってだってなんてだだを繰り返しても仕方ないから

教室の片隅
あの日のようなきれいな夕暮れの放課後の教室
君の居た
君にはじめて逢って話しかけられた普段女の子に話しかけるような積極的な僕じゃないのにね不思議だけど嘘みたいな一日だったね

そして君の居た
片隅に立ち窓枠に手を乗せてみるあの日の君と同じように空を眺めながら
君の声は僕のすさんだ心を潤した
君の存在は僕の心に暖かい陽を差し影をかき消した
君の心も僕なんかの声や存在で傷ついて未来への先々の不安だらけの心を癒せたかな
癒せられてたならいいな
是非そうであったと願いたいな

君がくれたこの愛と出逢いはずっと僕の中で続いているあの日感じたドキドキしたときめきも変わらずにあるよ
ぜったい君のこと君との出逢い忘れないよ
大人になっても
記憶の中にしまい大切な思い出として時々眺め毎日を生きる勇気や希望にさせてもらうよ冷たい心を暖めさせてもらうよ
ずっと忘れずに
君のあの満天の笑顔はぜったい忘れない
心のアルバムのいちばんはじめのページにはさんでおくよ
大切にすさむことなく色あせもしない
永遠に鮮やかな思い出
それはいつになっても変わらなく素晴らしい僕しか知らない僕だけの僕しか味わえない大事な古い記憶なんです
古くなっても記憶にいつまでも新しい君の笑顔だけはあの日ちゃんと瞳に焼き付けたから

遠いところに行く君へあの日の昼下がり宛名もなくポストにしのばせ送る手紙は僕だとわからなくても

2007/12/16 (Sun)

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