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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1951] MANNEEQUIN〜A
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


『そう、そんなはかないだけの想像なんてくだらない妄想でしかないのさ、現実から逃れたいがために弱い僕が作り出した愚かな幻だよ』
消えちまえ そんなの今すぐ僕の目の前から…なんて言ってみたところで
キツすぎるお酒に酔った頭では幻惑に勝てそうもないまた今夜も絵に描いたような愚かな大人の僕は君の甘い言葉に二回戦に入り込むのさ
くねらせるからだ僕もいつの間にか固く冷たいマネキンのように心なくした悲しきマリオネットドール
悶えながら夜は過ぎずっと加速していく
月夜の幻
加速していく僕の妄想
悪夢はまだ終わらない

吸い尽くした愛の哀歌(エレジー)歌い
遊び疲れた汗ばんだ頬愛し尽くしたマネキンが山になり残骸のようにゴミ山かゴミ屋敷のように高く積み上げられてる
でも遊ばれたマネキンに悲しいという感情なんてなく僕もだから罪悪感を持つこともないから楽なんだ 何度愛し遊び愛し弄んでみても
それはただガキの戯れと同じに違いないから
みんなも見れば否応なくそういうのでしょう
『またやってるよって、大丈夫かしら…って皮肉る言葉もほら人をさげすんだりするのは誰も得意でいつの間にか人は生まれたときから得意で誰にも教わらなくてもいつの間にかお手のものなんだろう…』

あぁあ…

切り刻まれるノイズ
耳障りな感覚が波長が通り過ぎた後の悲しいくらい涙が出るほど寂しい静寂がそこに降り立ち
美しい蝶から今度は蛾になろうとしている僕をもう一度…いや、永遠の孤独の蛹にさせるつもりだ
その茶褐色の殻に閉じこめる気だ
もう愚痴が言えぬよう黙らせる気だ
もうイタズラが出来ないように永遠に閉じこめておく気なんだ

おかしくなりそうな理性がわずか残る最期の力を振り絞り声にして声になって叫ぶ

あぁあ〜

僕をおかしくさせるこの世の夢の無さようらまれてもああ
文句など言えぬはずだから

2007/12/27 (Thu)

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