ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 疲れた街

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2066] 疲れた街
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


人は誰でも帰るべき場所を探して いつでもその場所を知ろうとするんだ
傷つきたくなくて傷つかなくてもいい道を探していたのさ
だけどどこに行ってもどこまで行ってもそんな道なんてありはしなかった
ありもしない幻を今まで僕は時間を削り探していたのかと思うと切なかった

右も左もわからない
どれだけ歩いても終わりなんて見えてはこない スタート地点からだいぶ歩いたのになぜか未だ僕は生きてる 夢もつかめずに生きてる生き甲斐さえめ見いだせぬままその意味さえもないようにだんだん無意味だと存在さえも危ぶまれて色をなくし薄くなっていく
僕自信さえそう思ったら終わりだね
自分自身に自信が持てなさすぎてそのためか色もなくなり
味気ない毎日
つまらないあくびばかりの今日をまた過ごしている 疲れるだけ疲れたなら後は眠るだけさ もう
いい頃になったなら
早く永遠の夜がいつ訪れるのかを待つだけさ
死の瞬間を
楽になれる感覚を待つだけさ

街は走り去るように徐々に遠くなる
だんだんと思い出を遠ざけていき
濁った景色とその場しのぎの信頼で
つなげるわけもなく
それぞれの生活を
それぞれの暮らしをつなげていくために
必死になって
人のことなんか気にかけている暇なんかないから

この街はそんな人の目にはどう映りどう感じるのか こんな風に宛もない旅をいつまで意固地になり続けるのだろうか
街は誰の味方でもないから 誰の為にもないし誰の為にも動かない
ちらばったいくつもの答どれが正しいのか時々こんがらがってわからなくなる自分に正しく生きていたって街はなんの反応も示さないし笑ってもくれない
それでも自分に正直に素直に生きようと思ったのは決して偶然じゃない それがいちばん自分自信として確かに正しいと判断したために心に刻んだ たったそれだけの理由ですつまらない理由です

2008/01/21 (Mon)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -