詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
ありがとうさえ言えなくなるその前に
ただただ押し流されている毎日にためらいすぎて最後まで言えなくなる前に永遠に忘れられないくらいのほろ苦い別れを迎えるよりはずっと
気持ちのいい別れになるから 今までの言っても言い足りないほどの感謝の気持ち 言葉にして伝えよう
ありがとう
今までありがとうと
そう言えたならば
きっと別れるときもっとずっと透明な心で涙できるし名残惜しめるはずさ
大切なものにも気付いたなら 素晴らしいよね
それがきっときっと何よりも大切なんだって当たり前そうなものほど気づかない
気づけないものだから
それをもう手遅れになる前にそれに気づけてありがとうの気持ちを素直に伝えられたなら素晴らしいさ
一生忘れられないさ
それはずっとずっとお互いのここに残る
もう一つの証にもなるのさ
伝えないままで終わるよりはずっとずっといいし
何よりも気持ち悪さや後腐れが残るよりはそんなものを永遠に忘れられないでいるよりはずっとずっとそっちの証を刻んでいたいし
その瞬間を覚えていたい
胸の奥に大切に大切にとどめておきたいよ 忘れない記憶として
きっとそうすれば別れるときにも絶対心から二度目のありがとうをあの日の恥ずかしさもなく涙こぼしながら少しのためらいや迷いも曇りもないさようならを今度はまっすぐ言えるから 終わりの日には
確信があるのさ
今はまだ別れを惜しむことはなくただ一緒にいる今を大切に大切に他愛なく何気なく抱きしめるけれど いつかそんな日がくることを知っているから 胸にはあるからこそ僕はうやむやには出来ないんだな僕自身もやがて順番が回ってくるようにいつでもそんなイメージや考えは消える事なんかなく
心にずっとある
今は今で楽しめるけれど
その日のこと
別れる日のことを
考えるとおかしいけれど
涙が止まらなく
次々にあふれてくるんだ。
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