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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2222] 今日にさよならを
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

ラベンダーの香りの中に寝そべって
夢をみたいよ
時が全てを分かつまでふたりのまま
夢をみていたい

悲しみと喜びの間でいつも嘘ばかりついていた 幼い日も
夕暮れになぜか泣けるようになった涙もろい 学生時代も

全てはまるで幻のように過去へと流れてゆく
通り過ぎる今日もやがてはその時の渦の中に消えてく
全てがまるで夢をみているように目が覚めたら そこは僕が昨日いた今日じゃなくまた別の今日らしいね

君の笑った顔がまるでお日様みたいで
とてもカワイかった
シャララ…あの日いくつもの出逢いの中でこれほど忘れられないくらい
僕の人生で未来までもついてくるような永遠誓う愛なんて
探してもあるでしょうか きっとないでしょう どんなに探しても 思い出の中からはぐれた子供はいつかの僕で 迷子のように 面影だけが影のようについて回り遠ざかるのはいつでも過去へと消える今日さ
ゆらゆら不安も影のようにつのればつのるほどさみしさや切なさも増すんだ
いつだって今日が過ぎる頃 この街に終わりの灯がともる頃 もうかえらないかえれない今日の終わり もう今日には逢えない 何故なら明日にはもうその今日は消え去りもう永遠に逢うことのない出逢いで違う今日だからその今日は今日でさよならさ もう巡り会えもしない一度きりのさよなら 何度でも今日がきて終わるたび僕は眠る前に過ぎ去る今日にさよならする そうやって何度さよならしてきたかなあ
またいつかと同じ昨日の感じたさみしさ明日も感じるのかな 感じるだろうな切ない夜の別れ今日にさよならしたら眠ろう
またこれから生まれてくる誰かの今日になり生まれ変わるのかなその過ぎ去る今日たち 消え去った後も僕以外の誰かの元に訪れて行くのかな そしてまた僕の元に訪れる明日も誰かの過ごしたいつかの今日の生まれ変わりの姿なのかな生まれ変わった今日なのかな。

2008/02/24 (Sun)

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