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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2247] 悲しい赤
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

確かなものなどもしかしたら
ここにはもう残されていないのかも
不確かなものばかりがあって
そんな不確かなものが明日を見えなくする
気がつけば何もかもが見えなくなっていた
いつだって目の前のことに精いっぱいで
いつだってひとつのことに構ってるだけ それだけでとてもとても僕は忙しいんだ 人生はいつもなだらかな道ばかりじゃないときには急な坂道や砂利道もあるから
人は泣いてしまうんだ 泣かずには終われない 最後にたどり着く場所はいつでも同じ答で
言っていることはいつもすばらしいのに やっていることが何故か言っていることに重ならないしそれに追いつけ追いつかないんだ 繰り返す戯れ言が胸をきつく締め付けてるんだ
荒れ果てた砂漠の様な 砂嵐が吹き荒れる心を僕が今すぐ癒したいよ いつでも希望はここにあるのに何故だか気付かないで通り過ぎてしまう毎日 そんな日々がいつの間にやら変わらない当たり前な僕の日常で ふいのまぶしさに目をそらしつむる瞬間の一瞬さえなかったら夢は叶っていたのかな なんてまぶしさのなくなった夜に気付いて目を開けたらもうそこには見えていた可能性すら消えていてとっくになかった 計算できない人生という疑問にさしかかるたびいつもそんな毎日を抱えているのが僕の日常で当然の平凡なんだと気付いた瞬間の僕は行く先を見失ったものの またここからが1からのはじまりだと悟り 正しいか正しくないかは考えずにそう思えたから決してあの日のしくじりは無駄だとは思えない
全ては遠い過去へ 流れ去る時の川へ
沈み込むように
アリ地獄のように
だんだん目の前が
ぼやけてゆくよ 噎せ返る様な 夕陽の赤 メラメラ
燃える様な赤 沈んでく ブクブク
そうして今日もまた拾っていくんだよ こうして明日もずっと生きていくんだね同じ事を同じ様にただ繰り返す朝夕晩を行き来して同じ景色に何故か泣いてる。

2008/02/28 (Thu)

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