詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
そんな事いわれるいわれはないねぇ!
駅の公衆トイレで運良くひとつだけ端っこのみ空いていたとき僕はすぐさま駆け込んで
誰かの足音 かすかに軽く舌打ちをしやがやった 僕は聞いてたぞ
いやな大人だね ああいう大人にはなりたくないもんだねと怪訝な顔でお腹は快調だけどなんだか社会の暗い部分をみた気がした
でもなんにしてもそんな事されるおぼえはねえ!
そんな事されるいわれはねえ!
たまの満員電車の中で押され押されで僕はぎゅうぎゅう詰め
肩身の狭いとはまるでこの事か
そして誰かの肩に手がぶつかってしまったときにもにらみつけられた舌打ちもプラスで
だけどそんな事やられるおぼえはねえ!
僕だってキツいとこ揺られながらもぶつけないようにとなるべく踏ん張って頑張ってんだ それなのにオマエみたいな奴のおかげで満員電車の具合悪さにさらにプラスされてせっかくのひとりの男の朝が台無しにされる
被害届も出したいくらいだぜ
だけど ああ
泣き寝入りして謝るしかない俺はいったいなにやってんだ
謝ることないくらい分かってんのに
そーいう心の会話も他人には届かないから
わざとかそうじゃないかわからないけど
だけれど明らかに故意じゃないんだ
そんな事融通きかして分かってくれよ
どこかおかしいこんな大きすぎる世界で そのうちこんなんじゃ正しさの基準がこれぐらいならいいやと狂ってしまうね なにが正しくてなにが間違いなのかも 不確定な世界でこの先も生きていくのか どこかが変なこんな社会の中で大人になってしまうのか
僕も染まるのかなあ だけれどみんながそうなっても僕だけは生き残って染まらない 染まりたくないから 例えばこんな1日の始まりタクシーの代金が大きい紙幣しかなくて出した途端の舌打ちにもめげずに頑張ってる自分を誉めたーい
どんなに世間が 社会が僕の予想通りになっても負けない!。
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