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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2359] ハートの形をした心
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

ため息ばかりの恋に 僕は心を痛めてた 初恋をしたときより ずっとつらいんだ

言葉もなく ふたりはいつまでも
知らない人同士のまま それでも僕からは言えないやなんて好きなのに言葉にも出来ず臆病な心だけを露わにしてた

届くものも 言葉にしなけりゃずっと届かない それなのに届きもしない想いが良いと言い訳ばかりつぶやく ずるい僕は悲劇の主人公をついには名乗ってた

本当に好きなのに
本当は言いたいのに
言葉に出来ない
事を言い訳に逃げる

そこに行き着く先は 行きずりの想いを未来まで引っ張り
悲しい気持ちだけを
ハートの形をした心に限りなく注(つ)ぎ足して後には過去へのもどかしさがほろ苦く残るだけ

いくら願っても もう戻れない悲しい恋とその悲しみを抱くのかな 今ならまだ間に合うのに 僕はそっちを選ぶのかな 確率としては絶対に言ってしまった方が気持ちも楽になるし たとえ実らぬ恋のまま終わってしまっても言えたことによって胸の底にたまった重荷もとれて気持ちとしても楽になれるし諦めもつくはずなのさ

どうして どうして
それなのに それなのに 僕は言えないままでいるのかなぁ
気持ちは日に日に膨らんでいくばかりで 無意味にため込んだため息のせいか心が今にもパンクしそうなんだ 僕の中で 僕の中だけでいつか花が咲く恋と決めつけてただけさ 芽すらもつかない恋なのに言うだけ言って言ったら後は終わりだななんて勝手に終わりにして さよならの準備として気持ち入れ替えたふりをする仕草はまだ忘れられるわけもなく
忘れたわけもないから君をまだ心は見つめている 目は向けなくても 向けられなくても 気持ちは素直に心を動かして涙を流させるよ ポロポロと
始まりもしないから終わりもしない ただ忘れる為だけ
それが傷付かない恋の間違った鉄則 それは同時に苦しむ事を選んだ合図で。

2008/03/20 (Thu)

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