詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
右も左もわからずに
いきなりこの広い世界に産み落とされ
歩き続けてはや十数年
未だ解けないことだらけ
口にする愚痴の数だけ今日もため息
…誰かのためになんて生きることに意味はあるのですか?
……愛し合い、助け合い、いがみ合い、求め合う。その繰り返しになんの意味がおありですか?
道でふとすれ違う
そこいらのカップルに
問いを投げかける
返事は返らない
なぜなら言葉ではなく心の問いだったからだ
焦っている?
バカバカしい
焦ってなどいない
同情してやってるだけだ
勘違いするな
俺はそんな優しい奴じゃねえ
旅人の名は今のところ無い
あるのは今も変わらぬ
人間不信の現実逃避を繰り返す
そんなバカたれだということ
それだけだ
名無しの旅人よ
いつまでそうやって心を閉じているつもりだ
自分は自分に問いかけた
答えは未だ返らない。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -