ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 君の影

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2473] 君の影
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

世代交代のようにもう僕じゃ無理かな
少しだけ伸びた背丈
あの頃の自分を映し出すように君は近くで笑う

いつの間にか 僕という人間を自ら否定していた
誰もわからないさ本当の事なんて

はじめまして 世界よ
はじめまして こちらこそなんて

言葉に終わりはない
そういつまでも信じていたかっただけ
人生に終わりはない
そういつまでもどこまでも信じたかった

それだけ、さ

通用するものを探しても
走ったって意味などないさ
あくびをしてるいまさえ みるみるうちに過ぎ去ってゆく

世界よ、はじめまして
世界よ、はじめまして

そう言ったあとで
僕は 限りない
幸せかみしめるよ

見たことあるような
仕方のない今日に
路地に隠れ潜んだ影
あれはお前なのか?

こじんまりした挨拶もそこそこ
出て行く僕に後ろから手を振る

君はあのときのあの影の正体なの?
君があのときのあの路地にいた娘なの?

2008/04/29 (Tue)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -