詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
ここまで抱いてきた憧れも理想も今は遠くなり
落とさないようにとあれほど危なっかしい日々をがんばってきたけど途中でなんだかつらくなって
捨ててしまった夢はもう叶うことなく永遠の闇の中へ消えました
ただどこまでもおちてゆく時の砂を眺めていた
それだけでのろまだと周りからはさんざん言われ そのたびにこみ上げた憎しみにも似た熱い感情が
どれだけの日々を僕らは大切にしていき その中でどこまで本気で生きれるというんだろう
どれも似通った今日の中で今日は今日の僕を生き 明日がまた始まるまで
ちょっと深呼吸して
ちょっと準備運動をしよう
たとえ 夢が夢のままで終わっても
一生かかっても手には入らないくらい
大切な何かに気づけたから僕は悔やみなどないさ
夢がだだの夢になるまえに
走りだそうとした足を止めたのは
けっしてこわかったり見えない明日におびえたからじゃないのさ それはもう僕には小さな光すら届かないくらい 光から遠い闇に落ちてしまったからだ
それだけ叫んだらもう口のチャックしめる それだけ叫びたかったからもう満足なんだ
このまま 知らず知らずのうちに世界が終わりを僕につれてきてももはや悲しいと思える気持ちさえないから あたたかい涙も流せずに切ないのに こんな気持ち行き場もなくさまようだけ
ゆらゆらと影法師みたいに実体さえあいまいでいるのかいないのか みんなからはそんなふうな目で見られるだけの存在でいい
なんて悲しいんだろうなんて言いながら また一歩まえに踏み出す足が少しふるえてた
悲しくはないけど、悲しいのさ そんな不思議な気持ちや気分がけっして嘘やまやかしで終わらないように
僕は詩を書き跡にも先にも僕だけしか持たない思いを言葉にする 僕の存在の証を残す 嘘じゃないとでもいうように
こんなに晴れた朝なのに心はブルーで。
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