詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
真実の光を浴びて
体中に流れている熱い血潮をふるわせて
精いっぱい叫んだ
思いはいつかといわず明日にも未来の僕へと届くだろう
わからないっていえばさよならさ
だけれど楽園ばかり求めればやがて闇にのまれてしまう
いつか君に同じ言葉聞かせてはなした
君にいわれるだなんて気づきもせずに
ただ闇におびえ夜が来ることをこばみ
僕は今までなにしてたんだろう
立ち止まる時の途中
もう雨は去った
空はこんなにも晴れたから出掛けよう
まだ見ない新しい未来へ
まだ来ない巡りくる明日へ
今
ふたり手をつなぎ
今
何回でも約束しよう
誓いが揺るがぬように
いつでも同じ形に保っていよう
踏み出す瞬間さえ
力強く
遮断機がおりて
昨日にはもう戻れない
踏切を渡った後も
笑顔を浮かべる
悲しい花束を見ても
手を合わす時間すら
僕には無いけれど
見守るのは遮断機の向こうで手を降り続ける昨日という昨日の僕の姿
とても微かで小さな影が見えた
夕暮れ時になったらまた今日も踏切を渡る
さよならの踏切を
もう戻れない昨日に最後の別れとして手を降る
さよならの踏切を
渡っていくその途中の振り返り際に見た
過ぎ去る昨日の僕に
夢の中で
手を振り少し笑った
悲しみの色だけじゃさみしいので彩りを添える その景色に
笑顔を添える
その景色に
僕はただ手を振りやがて前に向きなおりどうしょうもないふいの涙も今はまだ流さずに最後の時までにとって置くから風に流すだけ
風にあずけるのさ
さよならの踏切で
これから始まるもの
そしてもう終わる今日のふたつを見つめてた
また今日も また今日も
見つめてたんだ
その瞬間さえ穏やかに世界を絶え間無く愛していたいから
抱きしめていた
さよならは新しい始まりの合図だと上を見上げてた。
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