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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2538] 打上花火、空に散る
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

ただ何処までも時の川は流れて行くよ
僕たちを泳がせて
そういつの日にも途絶えることなく
いつでも流れてる

いつかやがてその川は終わりにつくから
僕らもいつの日だったかふたり川の落ち合うところで出逢ったように
やがてまた二手に別れるところに行き着けば僕らはさよならするんだな
仕方ないんだな

ドミノ倒しみたいに日々がだんだん倒されて行くよ 少しの風もないのに
今日が終わっても明日の不安は今日が終わればその分増すよ だから僕は今も迷いっぱなしだ

時の川が終わるところへ時の川はふたりをはこんで行くのさ ためらいもせず流すのさ
やがて行き止まりになる
そんな川の終わりにつく

ふたりの愛はそれでも終わらないんだ
消えやしないんだ
今も此処に愛が在るように 明日になったら今日なんかよりももっと愛は深まってる
今日より明日が終わりにまた一歩近づいたことで
その重さもあいまって

百万回目の過ちと百万一回目の涙と
少しばかり寄せ集めた想い出は限りなく青く幼い昔を語る
答はいつもと変わらない真実を弓矢で射抜く 明日も一緒に射抜く

はなたれた弓矢は確かに明日をつらぬいたのに
語れない分の悲しみが今日の僕のページに涙がしみこんで
なにが書いてあるかわからないので僕は昨日を思い出せない
やがてすべて忘れるようにあいまいな記憶しか残らない
それでも今日はやがて始まるのさ いつもと同じリズムを乱さずに

今宵また君と夢のつづきで逢いたいな
明日もまた川で落ち合いたい夢からさめたとき 隣に君がいること 当たり前なんかにはしないから
当たり前で片づけられるほど浅くはないからふたりが今まで作り上げてきた日々はね
すべてを当たり前で終わらす僕なんかには負けない

だから川にまた今日もとっぷり浸かる
騒がしさが通り過ぎた後の人生という祭の後片付け。

2008/05/21 (Wed)

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