詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
悲しみを吸い込んだ
スポイトで
布でできた心にしみこんだしょっぱい涙
いつかの今日のように変わらない自分を育ててゆく
はじまりはやがてモノクロさ
終わりにさえも嫌われたくはない
花を咲かすのも種がなくちゃ咲かせない
夢のない夢は夢とはいわないんだよ
ただの夢?どんな夢?色のない夢さ
いつも いつも
ギリギリで生きてはいるけど
きっとやばいよ
きっとやばいよ
いつか いつか
使えなくなるよね そんなずるさは
じゃまな悲しみをぜんぶとりあえず吸い込んで
スポイトで汲み上げたコップもいつか壊れて悲しみが一気にあふれ出しちゃうよね
形あるものとしての運命として
運命だからという理由からの結末として
発端はどうであれ終わりはつきもの
悲しみを吸い込んだスポイトも今では
使えない
使えない
使えない
悲しみを吸い込みすぎて
コップ自体が壊れてしまったから
スポイトはたとえ壊れてなくてももう意味はないんだ
コップが壊れたその時点で意味は無意味に変わりました
つい最近の話です
いつでもつい最近です
いってしまえばいつの今日でもその時からすれば全て最近のことなんだろうな
いつも、いつも つい最近
いつも、いつも つい最近
つい最近さ
気がつけばその時の今日からすれば最近じゃないくらい遠い昔でも最近のことだが
今からすればもう最近じゃなく昔話で
過ぎ去り
振りかえる
通り過ぎた後の話
みんなからすればどうでもいいふれたくない昔話
つまらない話さ。
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