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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2565] 雪解けは始まりの盛
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


溶けてゆくよ
心の中で
雪解けの静寂は始まりまでの盛だと
このドキドキが盛だと
聞こえてるのにみんなには近づかないとわからない音!

夏の足音
夕暮れの靴音
花火のはじける音
それは幻

全ては幻
いつかわかるよ
いつかわかるよ
そう言ったまま
神様はどこか消えた
煙みたいに
線香花火のはかなさだけを預けたままで 取りにも来ない

神がしんだ世界
光がしんだ世界
僕がしんだ世界

それはもっぱら雪解けのあとのあの静けさに似てすこし切ない気持ちになった
あどけなさの残る幼くも大人びたお淑やかな美しさを際だたせる 際だたせる

もう一度…いや
何度でもいうよ
まだ君は明日がある
だから白くなれる
汚れても白に戻れる
心の洗浄機で回りながら洗われながら、して
その土やヘドロを落とすから 落とすから

君は白く美しく
すてきな
僕のよく知ってる人にまた戻れる
戻れるさ
きっと…きっと…
いや…いや…必ずね

雪解けのあとの静かな白銀の街の残雪のように切なくはかなく希望が目尻に光る。涙は強さの証だ
にわか雨や天気雨みたいにつかの間さ
その間だけさ 悲しいのは。悲しみに堪えるのは
悲しみに堪えるのは

真っ白く 真っ白く
シロクマみたいに
真っ白く 真っ白く
ニット帽を被った
シロクマみたいだ
真っ白く 真っ白く

いつか悲しみにさよならして 長い苦しみから解き放たれるためにOASYSは幻として人を惑わし
瞳の中で永遠の憧れとして人に注目の的としてその虜になり奪われた瞳の中で揺らぎつづける偽りの夢

昨日の時と今日の時を仲直りさせ もうこんがらがらないようにする
僕もそのふたつの時と手をつなぎそれが消えるまで僕は繰り返し違う新しい昨日と今日の時と手を繋ぎ常に明日を目指し恐れず共に歩き続ける。

2008/05/25 (Sun)

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