詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
走る 走る まるで風のように
運命をつくるのはいつでも僕で
その罰を受けるのも同じく僕だ
走れ 走れ まるで夢みたいな
世界を駆け抜けていくんだよ
たったひとつの信念を握りしめて
いま 扉の前
立ち尽くしている僕は
新しい今日の中
幻が走り抜けても
気にもせずに追い抜かれてもムキになって追いかけたりしない
誰よりも先へ
なによりも
それよりも
大事ないまを
抱えてるならば
目をつむり
開けたらば
そこに見えてた闇
そこに見えてる光
明日という未来を
予想できぬ想像の範囲も及ばない場所へ
一歩また一歩と踏み出して行きましょう
お別れの鐘が鳴るまで
君の手を握っていたい
悲しみも寂しさも
行きずりの傷跡も
すべてはやがていつか消えて行く
消えて行くからあまり考え込まないで
すぐに忘れてしまえば楽だろう
だけれど現実はそれを許さない
現実が許さないだけ
現実に縛られてる
ただそれだけで自由から見放された
見放された現在です
見放された次第です
いま
駆け抜けても
そこにあるのは
変わらぬ現実
変わらぬ一日だけさ
目に見えてるものだけ信じて生きるしかない 僕には棲みづらい世界の表情が憎たらしいくらい
満点の笑顔を浮かべて僕を呼ぶだけ
さりげなくいらだちをぶつけるだけ
神さまに祈っても
仏にすがりついても
解決には至らない
事情がはびこってる
そうして繰り返し繰り返し広がって行く
悲しみは世界を明日も引き続き蒼く淡く染めて行く 隙間もなく
染めて行くんだよ
生まれたときにあわせられた限りある僕の命のタイマーが切れるまで 僕はこの世界で苦しみ嘆きつづける
明日は答を隠し
闇に見せまいと放り投げてくたばるまで
何もいわないさ
闇に墜ちても。
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