詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
一瞬がもう戻らないものだとわかっているならば 永遠だと呼びなさい
一瞬は誰にも一瞬には変わりないからなおさら永遠だと言い切りなさい
一瞬の永遠がここにまた光る
一瞬は永遠に続く
きらめくように胸の中を埋めつくす人生のいくつもの場面を構成する今日
どのシーンにも編集されたあとなんかない
リアルな撮り直しのきかない一発勝負さ
だから間違えちゃだめなんだ
言い訳なんかいっちゃだめなんだ
いつかの過ちは未来まで届き 死ぬまで残るから
そのあとでも残るから
見えないだけの証が残るから
二回目はないんだ
だから悔やむも笑うもその人次第だ
一瞬の永遠の中をかけてゆく命
僕らはその命を抱きながらいつか
やがてその命の炎が風にさらされて
灯火は消えてしまうから
せめて光り輝いていられるうちに好きなことをして
やり残しがないように生きるんだ
精いっぱいめいっぱい限られた時間の中でやりたいことをやり人生を輝かせて
掴むもの
ふれるもの
見るもの
そのすべてに終わりはあり
また限りもあるから
永遠にそばにはないよ
だからできるのも今のうちだね
一瞬の瞬間より速い時の中
見逃さないように
チャンスを掴み気流に乗って
明日をねらい打てよ
次々に
遠慮なんかしてないで
暇つぶし探してないで
さあ 目を覚ませ
本当に見るべきものを
かっと見開いた
瞳で真実の光をとらえるんだ
一瞬の痛みと安らかさを感じながら
ひしひしといつか来る終わりに心を小さくふるわせながら
一瞬の中をそれでもひたすら生きる。
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