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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2675] 明日の僕に出逢う為
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

目をとじて息を止めたら
耳で聞くすべて瞳に映るもののすべて
残らず嘘に感じた
どこか夢をみていた
僕はずっとそのまま夢の中にいたかった
現実に残した後先の日々のことなど無視して

繰り返してく日々の向こうにある不安と繰り返してきた過去の後ろに見える幾多もの過ち その数だけ
振り返れば熱い涙の記憶が心から消えず今も記されたまま

頭もぼんやりするくらい 夏は暑く
秋の到来をずっと心待ちにしているだけさ
毎日僕はなにをやってるんだろう
夢の先端にもふれられずにのうのうと日々をおくってる

そんな自分を強くなじったり 恥じたりしても始まらない
窓の外 通り過ぎる時間と無駄に見送るせっかくの季節
恋のひとつも知らないまま

こんなに願いはあるのに なぜか叶えようとしないから
願いばかりが積もりに積もって
部屋中を埋め尽くした無駄に願ってあげくなにも手をつけず終わりにしたその残骸が

たかが24時間の1日
昼間の勤務時間や授業時間より明らかに短い
少しの自由時間 解放されてもぜんぜんそんな気しない
帰れば飯を食い風呂に入りあとは寝るだけ

そんな生活がずっとこの先長い人生続いてくのか
そんな事考えてしまう今と比べたら あの頃のほうが勉強に追われてたけどずっとそっちのほうがましだった

目をとじて息を止めて闇を見つめて
不安や孤独から目を背けて
麻薬中毒者のようなうつろな目で生きてて
それでもなんとか自分ではうまく生きてるつもりだよ

おそまつさま

夕暮れの空に浮かぶ雲が長くたなびいて
どこからか車で売りに来る豆腐屋のテープの音が遠く響く
相変わらず叱られても散らかり放しの部屋の窓に寄りかかり新しい詩のアイデアを考える 頭をひねる
意味こそない時間さ だけど言い訳は無限にあり目覚めた意識の向こう側でまた僕を明日の僕が待っている。

2008/07/17 (Thu)

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