詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
ただ君を愛してる
それだけしか言えません
それ以上言えば嘘っぽくなるから
ただ君を好きなだけ
それだけだけど許してね
それ以上の言葉はきっといらない
それだけで僕らは愛せるんだよ
これ以上愛しどころないくらいに
満たされた心
たばこの煙が舞い上がってゆく途中で消えた 僕らではゆけない空の上に見えないけど きっと行った
ガス欠の車を見つめて途方に暮れる僕は汗を拭いながら
しばらく考えたあとでその場にへたり込む
仕方なくその日はけっきょく休みをとった
そんなふうな出来損ないの毎日でも
僕は愛したいなあ
そして君を愛す
ただ愛したい
君を好きだから
ただ抱きしめたい
そうさ ただ
それだけ
それだけさ
それだけに重くて
それだけに深い意味があるんだ
短ければ短いほどはかない命が宿る まるでセミの一生みたいだ
言葉だけ君に伝えたい 抱きしめたまま
返事など返らなくたって
僕はわかってるさ
何もいえない君の胸の中
ああ わかってるさ
そしてけっきょくいつもと同じラストをむかえる
終わりの時も
始まりと何ら
変わらない僕で
そして そして
僕はもうおきまりみたいに君を 君を愛すんだ
そして そして
君はなにもいわないけど やさしい涙ため込んで
僕の背中に手を回し僕より強く抱きしめるんだ
だから僕も負けじと君のこと さらに強く痛くないほどに抱きしめる
それの繰り返し
ちっぽけな出来事に涙する 似た者同士の僕らだから
馬もパズルも合うさ
何故かわからないのに眠れない夜…
そんな夜だってあるさ
理屈ばかりがはびこるから見えない気持ちはすぐに埋もれてしまうから
僕だけは君のこと
できりゃ ああ 違うよ
ぜんぶわかってあげたい わからせて下さい。
[前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁]
- 詩人の部屋 -