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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2793] ワインレッドストーリー
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


はみ出したままの僕の気持ち
君に伝えたままいまだ返らず
よそ見ばかりしているからか
気がつけば体中が傷だらけさ

いつだって僕は君が一番好きだし
ほかに好意を寄せる人もいない
それなのに君はいつもどうしてか
悲しい目を僕に向けているんだよ
それがすごく悲しくて切ないの

言いかけた言葉
のみこんだ瞬間
僕の恋は終わった
言い逃した言葉
掴み損ねた瞬間
永遠に返らぬ時間

初恋のメモリアル
悲しいメモリアル
できることならば
思い出したくない
心苦しいメモリー
君には言いたくない
ひとつだけ隠した
封印した記憶さ

これからも言うことはたぶん無いから
今は一番愛してる君を愛してるから
もうそんな思い出など無意味に近いな
昔がどうであれ今を生きてる僕には
きっとそんな過去に縛られてはいられない

一番好きな人
白状すればあの日は君じゃなく別の人だったけれど
今は君だけだ
もし話せば嬉しい気持ちと複雑な気持ち
君は抱えるだろ
だから言いたくないんだわざと隠してる
懐にしのばせた
ベッドの中言いかけた言葉は忘れてくれ
今は君を抱きたい
そして強く強く抱きしめて思い出などからは解き放たれて

踏みつぶすよ
愛はひとつで十分さ
抱えるのはね
ひとりだけで間に合ってる

ちょっと無粋な言い方だけどゆるしてね
それも僕の足跡さ
仕方ない青春の中を誰も通るもの 恋のひとつも知るさ

僕が君に恋したようにね
僕が君の体に妄想を重ねるように
僕だって所詮はただの男

恋ぐらいするさ

着信履歴は確かにあの日
あいつを最後に抱いた日の夜から別れた夜までの時間を差し示してるけど

すべてもう機能してない携帯電話とおなじ命さ

ワインを過去と一緒に一気にあおる 熱くなる胸が痛い。

2008/08/23 (Sat)

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