詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
そんなこともあったねと過ぎた日のことを思うのは
きっときっと昔話を語るときの気持ちに似てまるで
現実感の全くないおとぎ話の出来事さ
過去はフィクション
現在までのただの演劇芝居
未来もフィクション
いつか過去になっちまえば
フィクション
フィクション
フィクショナリー
フィクション
フィクション
フィクショナリー
悲しいフィクション
涙のフィクション
過去はフィクション
嘘だと思いたいの
それなのに もう
後ろでよう済みになったすべては既に無いのも同じ幻の今日
だから過去はフィクションにしたんだ
頭の中で いくら過ごしたんだっていっても誰も信じない
こんなことをしたんだっていってもフーンだけさ
タイフーンよ 飛ばしてくれ
明日へ明日へたらい回しにされる思い
いやなことも覚えてるくらい
新しい明日にせっかく会えたのに
昨日の今日は明日といってた今日でも続いてて
つまり今日は昨日の続きで また読み出せば進むだけだと
悲しさが叫んでる
終わりへと向かうだけなのにばかだなあ
過去=フィクション
過去=フィクション
過去=フィクション
もう すべて 振り返るころには
なにもかも見えるものはフィクション
白紙に戻ることはなくても燃える命
それはフィクション
人生というフィクション
過去=フィクション
現実でも これからを生きる人にとってはどうでもいいフィクション
なれの果て なれの果て
希望なんてほんとはない
でも負けないで
でも目を閉じないで
僕よ 自分がノンフィクションになっても フィクションにだけはならないで
この命に限りがあるなら いるようでいなかったような醜態をさらすような存在でありたくないから
どうか願うならばフィクション。
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