ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > 闇の中の光

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2830] 闇の中の光
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


長く永い時の秒針が僕の命を少しずつけずり
寒く凍てつく冬を越せばあたたかい春がくるように
ずっと続く悲しみや苦しみなんて人には似合わない
ましてや幸せをやっと手にした君には似つかわしくない

その腕をはちきれるほどのばしたけどなにもつかめず終わった その思いを無駄にせずに大切な人へとやっとでもいいつなげていく勇気
今 僕は体中みなぎる力感じながら己に誓う

空に突き上げた腕は終わらない旅の予兆を見せるように
昨日の夢の続きをつれてくる 僕の瞳に映し出すよ 今日も

たくさんの迷いに
たくさんの悩みに

孤独の闇を背負いひとり頭抱えて
たどり着く場所は死の淵なのか

違うね 違うね
僕には君がいる
大丈夫 君がそばでこんなに笑うから

晴れ渡る明日を目指していく翼は君がいつかくれたはず
台無しにしないようにそのやさしさを形にしましょう
そして飛び立つよ
いちばんに愛すべき人の元へ 君のところへ急いでく

悲しみつのる 突然の雨に運悪く降られながら
それでも誰かを信じる気持ちだけはなくさなかったから
今の僕がいる
今の僕らでいられる
今日のふたりがいる

考えればすべてがすべて 始まりにたどられて行く
ウソなんか ごまかしなんか利かないんだ

だってほんとは 僕ら真意にだけ生きられる生き物だから
ウソなんてそうそうつけるものじゃない
ウソをつき続ける人間でいることを捨てた人だけに許されることだって想うよ

今の僕ならあのころの僕とは違う答を出したのにどうして人は愚かさに走るのだろうか
現実や時の流れに逆らってみたくなるのか
その答は胸の中にさびしげに輝いてライトのように闇の中でたたずむ僕だけを照らしてる

まるで 君のようさ孤独さにとらわれた闇に囲まれていても一カ所だけ明るい場所それが君の胸の中。

2008/08/30 (Sat)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -