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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[2900] 愚痴を一席。
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


新しくおとずれる今日にはじめまして
ぺこりと頭をさげて印象をよくしとく
後々のために
そして
新しいドアを開ける後ろで消えつつある遠ざかる古い今日にさようならと告げる
眠るまえに時計あわせるように日常茶飯事的な感じにさようなら
朝起きるたび身体が勝手に動く流れるラジオからラジオ体操聞こえたら体操するみたいに
日常に溶け出して
少しずつそれが自分の中で当たり前になるよ

この世界に生まれてこの世界のあり方やルールも教えられたいのに
なすすべない仕方なさに郷にしたがうという言葉を思い出して 思い出して
少しずつ少しずつこの世界を受け入れてしまった
しかたなくてしかたなくて
身体が慣れちまった
考えてみたらけっこう親の勝手な判断で生まれた僕ら
みんな望まれてるならいいだろうけど
望まれてもしないのに生まれた人は悲惨だな
途中で死にたくなるのもわかるでしょ
でも親は死にたいと口にするたび僕をぶつよ

なんでかなあ

いつの間にかみんな世の中が全てだと思いこんで世の中に支配された心
冷たいな あなたの瞳もみんなの瞳も
人間らしさなんて形だけで少しも見受けられない

それこそ悲惨だな

ああ 聞き苦しい愚痴を一席 聞いてくれ 僕の愚痴を
ああ なかなか言葉にするのも億劫だったけどね ものは相談で僕の愚痴を聞いてくれたら君の愚痴も聞くから。どう?条件のいい交換条件でしょ?

いわずにはいられなかったから
言葉にしたんだ
殴られて
ボコボコになった
岩みたいな顔で泣き笑い
僕ら想うより忙しい
生きてるだけでね
それだけじゃ何ひとつほめられないけど それだけで気だるいんだ
実際はみんなわかってる
だけど想いたくないから胸の内に隠したいんだ

ああ せめて愚痴くらい言わせて 神様の見てないところで ねぇお母さま…?

2008/09/13 (Sat)

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