詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][編集] |
淋しげなふたりは寒そうにふるえながらやがて冬にたどり着いた
温めあう手と手をこすり合わせながら笑う
ふたりの冬が流れてゆく
降りそそぐ雪のような質素なるも美しい恋のホワイトノート
走り去ってゆく あまりの時間の速さにナイーブになる心と心
秋色のもみじのようにひらひら揺れながら散ってく
切なさに身を焦がしながら
眠りに落ちてく記憶
世界が冬色に変わるよ
秋の紅茶色の見るだけでせつなくなるような思い出がまわるよ
君の平らな頭の中で
ホワイトノートストーリー イェイ!
くるくる くるくる
地球儀のように
車輪のように
明日へと回りながら転がり落ちてく
君の未来までも
冬が来るたびに思い出せるように
今日という日のきらめきと懐かしさを
ウォウウォウ
ずっと どこまでも
冬色に染まってく
秋色は冬色に ああ
ずっと いつまでも
回り続ける時の中で
秋は冬に変わってく
あなたが終わりをむかえる その時まで
何度でも 終わりはあるも生きている限り冬は君の瞳の中に雪を降らす
ガラス細工の置物みたいに
降り続く雨を地面から空に戻すように
時よ巻き戻れ
そう願いながら
無理な望みだと知りながらも
夢を描くこの心はきっとなによりもやさしさを知ってるよ
ホワイトノートストーリー
始まるよ 冬物語
イエスファイン ここから 何度でも
歩き出せる
出戻りでも
走り出せるさ
過ちは雪が白く染めてかき消すように染めてくれるさ
さあ もう一度。
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