詩人:甘味亭 真朱麻呂 | [投票][得票][編集] |
遠いあの日に忘れ物1つだけ
ふいに吹いた風に思い出して振り返る
ボクの瞳には涙でにじむ景色だけが
ああ せっかくの綺麗な紅葉も悲しく見えるね
こんな秋のしっとりとした日にはなぜか遠い遠い思い出が胸の中でリアルによみがえるよ
はらりと落ちた枯れ葉が踊るように宙を舞ってボクに踏まれないようにか逃げてく道の隅へと
過去の面影に似た枯れ葉が赤く色づく秋のはじめにまた戻れたなら ハァ…
見えないはずのため息が目に見えるくらい白く冷たくなるたびに冬の足音
聞こえてきそうでふいに目を閉じたその瞼の裏
心の中 切なさあふれて流れ去った時があまりに速いものだから何度もため息ついて
また今日も忘れ物を残しそうです
もう明日この場所に来てもつかめない目には見えない 言葉にもできない忘れ物
ただ一度きりの思いといくつものため息
たくさんの気持ちや意味がつまったもの
今日もまたあの日とあの日のようにおなじ思いで振り返る
今日の日のことを
昨日の今日のよに
切なさ抱きしめて
その反面で手に入れた輝きに笑顔こぼしながら
涙でぬらした頬がいつの間にかピンク色に染まってさんざん流してきた涙で笑顔が際だつとき
ボクはまた気づく
その重さや尊さに
あまりの眩しさに
目を背く日さえあるけれど素晴らしい人生
素晴らしい人生と昔を回想し振り向くたび笑うのでしょう
悲しいけどとても素敵で素直に思える
目に見えぬ思い出より眩しいほど輝く笑顔で
悲しいのになんて思うこともなく素直にまっすぐ笑えるから
いつまでも ずっと 流れてく
涙と笑顔 走り去る日々とボクについて来て
輝く思い出という大切な記憶連れ添って
ボクにいつも思い出せるように笑顔と涙のセッティングしてくれる
おせっかいで世話好きな時が憎くも愛しい
全てが正しい流れであったと思える日までしっかり生きて。
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